【工具屋直伝】コンクリートバイブレータの選び方とオススメ機種8選
- サルトくん
2022.11.25 2023.03.26
コンクリートバイブレータは、建設業や土木工事業などのコンクリートを用いたプロの現場でよく登場する道具です。
まだ固まっていない状態のコンクリート(生コン)の中にホースの部分を差し込んで振動を起こし、施工後のコンクリートの強度を高めるために利用します。
そこで今回の記事では、コンクリートバイブレータの特徴や選び方の解説をしていきます。
記事の後半ではオススメの機種のご紹介もありますので、ぜひ最後までご覧ください!
目次
コンクリートバイブレータとは?
コンクリートバイブレータとは、その名のとおり、振動を利用して美しく強度の高いコンクリートを作るための道具です。
まだ固まっていない状態のコンクリート(生コン)の中にホースの部分を差し込み、振動を与えます。
すると、振動によってコンクリート内にある気泡が抜けて、コンクリートの密度を高め、強度を高めた状態で固めることができるのです。
一般的に、住宅の基礎や擁壁(崖などで土の崩れを防ぐための壁上の構造物)などの作業をする際にコンクリートバイブレーターはよく利用されています。
その他にもコンクリートブロックや排水溝、縁石など、コンクリート二次製品の製造などでも、コンクリート施工をおこなうさまざまな現場で常用されています。
コンクリートバイブレータの選び方
コンクリートバイブレータの選ぶ方は、下記の4Stepを参考にしてください。
・Step1:形状を選ぶ(フレキシブル・電棒・ヘラ・パンチ型)
・Step2:充電式化電源式を選ぶ
・Step3:振動部直径で選ぶ
・Step4:メーカーで選ぶ
それぞれ下記から紹介するので、一緒に見ていきましょう!
形状
フレキシブル型
ホース部分が湾曲しているタイプで自在に曲げることができるので、狭い場所や電棒型では入らないような場所でも作業ができます。
広く浅い場所や、住宅の基礎コンクリート施工などによく利用されています。
電棒型
フレキシブル型のようにホース部分が曲がることはなく、棒状になっています。
柔軟性がない代わりに振動が少ない傾向にあり、軽量かつ扱いやすさが特徴です。
ヘラ型
ホースの部分の形状がヘラになっているタイプで、薄物コンクリート二次製品などの製造に適しています。
型枠の薄い土留板やU字溝・棚板などの施工に使用されることが多いです。
パンチ型
気泡の抜けづらい傾斜面の気泡抜きや、狭い型枠の薄物コンクリート製品などの表面仕上げに適したタイプです。
大型製品を製造する際にもよく利用され、テトラポットの製造やダムの壁面成形、護岸ブロックなどの製造などにも使われてます。
充電式or電源式
AC100V電源式
家庭用のAC100Vを電源として使用するタイプです。
屋内の電源がある場所で使用するにはとても便利で、パワーの衰えも充電切れも心配ありません。
充電式
屋外でも電源を気にすることなく使用できるのが充電式です。
コンクリート施工は屋外で行われることも多いですし、取り回しやすく使いやすいので充電式はオススメです。
充電式は主に14.4V/18V/36Vの3種類が販売されており、電圧が高いほど重量は重くなりますが、パワーがあり振動が強くなります。
振動部直径
振動部直径というのは、コンクリートバイブレータの作業効率に大きく関わってくる要素のひとつです。
コンクリートバイブレータの締固め有効範囲は振動部直径の約10倍とされており、振動部直径が大きい機種ほどコンクリートバイブレータを打ち込む回数を減らすことができ、作業時間を短縮できます。
メーカー
マキタ
日本が誇る電動工具のトップメーカーであるマキタは、コンクリートバイブレータでもさまざまなモデルを展開しています。
充電工具に特に強く、18Vと14.4Vの充電式のタイプが人気です。
ハイコーキ
同じく電動工具のトップメーカーでるハイコーキですが、AC100V電源式コンクリートバイブレータでは豊富な種類を展開しています。
充電式では特にパワーの強い36Vマルチボルトシリーズがオススメです。
三笠産業
三笠産業は、プレートコンパクターやコンクリートカッターなど、建設機械を主に手がけるメーカーです。
コンクリートバイブレータでも一定のシェアを獲得しています。
エクセン
エクセンは、振動応用技術を中心に産業機械・環境機器・建設機械などを手がけるメーカーです。
コンクリートバイブレータも人気で、作業者に特化した使いやすいデザインに定評があります。
オススメのコンクリートバイブレータ8選
マキタ 充電式コンクリートバイブレータ18V VR350DZ
マキタのVR350DZは、使いやすい形状と優れた操作性が魅力です。
トリガーは2方向から引ける使い勝手の良い性能で、打設する箇所によって持ち替えながら使用できます。
ソフトグリップが握りやすいので、手も疲れづらく操作性が高いです。
既にマキタの18Vバッテリーをお使いの方は、同じバッテリーをこの製品にも使えるので初期費用を抑えられます。
形式 | フレキシブルタイプ |
電源 | 充電式 |
振動部 | 直径25 × 長さ800mm |
質量 | 3.2kg |
マキタ コンクリートバイブレータAC100V式 VR321DL
マキタのVR321DLは電棒タイプで、アルミでできたボディで二重絶縁効果があります。
振動部は727mmあり、長すぎず短すぎず、扱いやすい長さです。
防振構造を備えているので、長時間に及ぶ作業でも疲れにくいのが特徴です。
電源コード式なので、主に室内での使用がオススメです。
形式 | 電棒&フレキシブルタイプ |
電源 | AC100V式 |
振動部 | 直径32×長さ727mm |
質量 | 6.3kg |
ハイコーキ マルチボルト 36V コードレスコンクリートバイブレーター UV3628DA(WP)
ハイコーキのUV3628DAは、充電式でありながら36Vのハイパワーが自慢のコンクリートバイブレータです。
パワーは従来のモデルと比べてもAC100V以上を発揮し、ひとりでの作業でも最後まで楽にこなせます。
振動にはパワーモードとノーマルモードの2種類があり、モード切替をすることによって広範囲作業からデリケートな作業まで対応できます。
形式 | 電棒タイプ |
電源 | 充電式 |
振動部 | 直径28×長さ825mm |
質量 | 4.2kg |
ハイコーキのUV32Mは、フレキシブルタイプのコンクリートバイブレータです。
電棒タイプでは差し込めないような場所や、狭い場所などでも重宝します。
振動数は1分間に13,000~15,000回と、常時衰えない安定したパワーを発揮します。
形式 | フレキシブルタイプ |
電源 | AC100V式 |
振動部 | 直径32×長さ814mm |
質量 | 5.6kg |
三笠産業のMGX-28は、安全性に優れたアース不要の二重絶縁モーターを備えています。
モーターケースにアルミダイカストを採用し、軽量化&耐摩耗性が向上しています。
ハンドルの握り部分は分割タイプになっており、手が当たる部分に疲労を軽減する防振ラバーを採用するなど、作業者の負担を考えた設計です。
石積みや、側溝・建築基礎・コンクリート製品の打設などに便利に使えます。
形式 | 電棒タイプ |
電源 | AC100V式 |
振動部 | 直径28×長さ600mm |
質量 | 5.6kg |
三笠産業のMGZ-28は、AC電源式・電棒タイプの使いやすいモデルです。
耐摩耗性に優れているのが特徴で、スイッチのレバー部分やストッパー部分には耐摩耗性のカバーがあり、コンクリートや水分の侵入を防止してくれます。
モーター後方から空気を取り入れ、特殊な流路を通って内部を冷却して後方に排出する設計です。
モルタルのはねやすい前カバーに通風口がないので、モルタルの侵入を防いでくれます。
形式 | 電棒タイプ |
電源 | AC100V式 |
振動部 | 直径28×長さ550mm |
質量 | 6.05kg |
エクセン 軽便バイブレーターE38FPA ベビーフレキ 001659000
エクセンのE38FPAは、長いフレキシブルホースが特徴的です。
ベビーフレキ型と呼ばれ、小型軽量なので場所移動をしながらでも使いやすく、現場に合わせて使い分けられるようホース長さや振動部の径も豊富です。
モーターと振動部間にゴム製のフレキシブルホースで接続しており、優れた作業性を発揮します。
主に住宅の基礎工事や二次製品の製造や、石積みや擁壁工事、深い場所でも幅広く使用できます。
形式 | フレキシブルタイプ |
電源 | AC100V式 |
振動部 | 直径38×長さ1,729mm |
質量 | 7.0kg |
エクセン エクセン コードレスバイブレータ 電棒タイプ(ショート) C25DS
エクセンのC25DSは、電棒タイプで短い電棒が特徴的です。
浅いコンクリートの型枠や、鉄筋が多いコンクリート打設で狙った場所に垂直に挿入して使いやすくなっています。
生コンクリート打設時には特に重宝しますよ。
高容量の18V4.0Ahのリチウムイオンバッテリーを採用しているので、長時間パワーが持続します。
形式 | 電棒タイプ |
電源 | 充電式 |
振動部 | 直径25×長さ767mm |
質量 | 4.1kg |
コンクリートバイブレータの使い方
コンクリートバイブレーターの基本的な使い方は、型枠に流し込まれたコンクリートに対して振動部を垂直に差し込みます。
この時に挿入する「深さ」差し込み時の「間隔」を意識し、作業するように注意してください。
なお、振動部を斜めに差し込んだり、有効範囲を守らずに作業をするとコンクリート「上層部」「下層部」部分が均一にならないこともあります。
コンクリートバイブレータを使う時の注意点
最後に、コンクリートバイブレータを使う際の注意点を確認しておきましょう。
まず、コンクリートバイブレータで振動を与える時間は、およそ10~20秒までにしましょう。
それ以上長い間振動を与えてしまうと材料分離が起きてしまったり、骨材がコンクリート内の下部に沈み込むなどしてコンクリートの構造のバランスが悪くなってしまいます。
また、コンクリートバイブレータは鉄筋に当たらないように注意しましょう。
振動部が鉄筋に当たると、鉄筋も振動部として同じく振動を起こしてしまい、付着力が低下してしまいます。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、コンクリートの施工時には欠かせないコンクリートバイブレータについて解説をさせていただきました。
コンクリートバイブレータにはさまざまな種類があるので、利用したい目的に合わせて選ぶのがポイントです。
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