【ミルウォーキー】世界第二位の電動工具メーカーの実力とは?
- サルトくん
2021.12.26 2022.03.02
2021年4月に日本に初上陸を果たした、アメリカの大手工具会社ミルウォーキー(Milwaukee Electric Tool Corp)。
ミルウォーキーは、1924年にアメリカウィスコンシン州ミルウォーキーで設立した電動工具の会社です。
電気ドリルのメーカーとして設立してから、革新的なアイデアとデザイン、そして耐久性に優れた高品質な工具ブランドとして、唯一無二の存在となっています。
以前までは日本では手に入らなかったため、あまり馴染みがなかったブランドですが、実は世界各地の建設現場で愛用されている大手工具メーカーでもあります。
今回の記事では、そんなミルウォーキーの電動工具の特徴や工具のラインナップを一気にご紹介していきます。
さらには、日本の2大トップ工具メーカーである、マキタとハイコーキとの比較もしていきますので、どうぞお見逃しなく!
「ミルウォーキーについてもっとよく知りたい!」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
ミルウォーキーの電動工具の特徴は?
扱いやすくて高品質、かつ革新性・高耐久性で評判の高いミルウォーキー社。
まずは、そんなミルウォーキーの電動工具の特徴から解説していきます。
- 高性能バッテリー(REDLITHIUM™-IONバッテリーテクノロジー)
- 専用設計ブラシレスモーター(POWERSTATE™ブラシレスモーター)
- レッドリンクプラスインテリジェンス(REDLINK PLUS™インテリジェント(集積回路))
ミルウォーキーが誇る画期的なテクノロジーには、これらの3つが挙げられます。
製品のパフォーマンスを最大限まで引き上げるために、モーター・集積回路・バッテリーの3つを正しく設計することによって、今までコードレス化できなかった商品でも画期的なコードレス化を実現してきました。
以下で詳しく見ていきましょう!
高性能バッテリー
まずは、REDLITHIUM™-IONバッテリーテクノロジーと呼ばれる高性能バッテリーに関してです。
ミルウォーキーが独自に開発した加熱制御システムと温度調整セルフレームによって、過負荷時に長時間使用しても耐えられるバッテリーの開発に成功。
さらには、バッテリー自体の耐久性も大きく向上しています。
バッテリーは耐水・撥水保護設計となっており、水からのダメージを最大限まで抑えられます。
バッテリーセルの個別収納・衝撃吸収構造を採用することによって、衝撃からのダメージも防いでより過酷な現場でもコードレス式の電動工具が活躍できるようになりました。
ミルウォーキーが開発した新しいMX Fuelバッテリーは、リチウムイオンセルを20本搭載した「CP203」バッテリーと、40本搭載した「XC406」がラインナップされています。
「XC406」に関してはなんとパワーは72V。
6.0Ah(432Wh)の超巨大バッテリーとなっています!
専用設計ブラシレスモーター
続いては、POWERSTATE™ブラシレスモーターと呼ばれる専用設計ブラシレスモーターに関してです。
まずブラシレスモーターとは、従来のブラシモーターのようにコイル側が回転するモーターではなく、磁石側が回転する構造のモーターです。
この構造になることで、
- カーボブラシ交換の手間が省ける
- モーターをさらに小さく・軽くできる
- エネルギーの変換効率がよくなる
- 無線通信などのハイテクな機能を追加できる
などなど、電動工具がより便利に、かつ高出量化や消費電力の低下が実現できるようになりました。
ミルウォーキーでは、それぞれの工具に合わせた自社製造の専用設計モーターを使用しています。
モーター内部の構造も、一般的なブラシレスモーターと比較してより過負荷時でも耐えられ、ハイパワーを発揮できる作りになっています。
レッドリンクプラスインテリジェンス
最後は、REDLINK PLUS™インテリジェント=集積回路についてです。
これは、バッテリー・モーター・電動工具を最適な方法で連携させることによって、過負荷時でも最高のパフォーマンスを実現させる画期的な機能です。
ミルウォーキーのひとつひとつの工具には、モーターの状態やバッテリーの温度や給電状況などを常にモニターして、性能を最大まで引き出すための制御システムが搭載されています。
充電時でさえも充電状態をモニターしてくれるので、バッテリーの長寿命化も実現しました。
これらの機能によって、モーターが焼き付いてしまったり、過負荷によって動作が停止してしまうといったようなトラブルが起こりづらくなりました。
ミルウォーキーの工具ラインナップご紹介!
続いては、そんなミルウォーキーの工具ラインナップのご紹介です!
鮮やかなテーマカラーである赤と、ハイセンスなデザインのミルウォーキーの工具は、その性能の良さはもちろんラインナップの多さも魅力のひとつです。
今回は、そんなミルウォーキーの全工具のラインナップを以下で紹介していきます!
※建設用MX建設工具は除く
締付け・インパクトドライバー
締付け系には、ラチェットレンチ・インパクトレンチ・インパクトドライバー・リベッターなどを通り揃えています。
価格帯も手に取りやすい2万円前後のものから、パワーや性能に合わせて7万円近いものまで幅広くあります。
振動ドリル
振動ドリル系には、振動ドリルドライバーがあります。
ミルウォーキーの12V振動ドリルドライバーは、マキタやハイコーキの14.4Vに匹敵するともいわれており、パワーの強さが魅力となります。
軽量・コンパクト設計なので、狭いスペースでも最高のパフォーマンスを発揮できます。
ハンマードリル・コアドリル・ハツリ機
ドリル系には、ハンマードリル・ハンマー・コアドリルがあります。
細部までこだわり抜いて作られた、シンプルかつスタイリッシュなデザインがかっこいいです!
このハンマードリルM18 FUEL™ 26mm SDS-PLUSは、最大回転数1,330 RPMで最大打撃数4,800 BPMという圧倒的なパワーが特徴です!
グラインダー
グラインダー系には、グラインダー・アングルハンドグラインダー・ハンドグラインダーがラインナップしています。
こちらのグラインダーでは、毎分8,500回転するPOWERSTATE™ブラシレスモーターによって強力に研削・切断作業ができます。
高い作業効率によって、1回の充電で最大135本の鉄筋を切断できます。
サンダー&ポリッシャー
サンダー&ポリッシャー系としては、こちらのサンダーポリッシャーを1点販売しています。
無断変速トリガーで高い操作性があり、羊毛パフを含めた5種類のアクセサリーが付属します。
レシプロソー
レシプロソー系には、コンパクトレシプロソー・スーパーレシプロソーを含めた4点がラインナップしています。
軽量コンパクト設計のレシプロソーは、ストロークを長く製造することによって生産性を向上しています。
切断工具・パワーカッター
切断工具系には、パワーカッター・バンドソー・マルチツール・ボードトリマー・PVCカッターがあります。
こちらの230mmパワーカッターは、高出力かつ省エネ設計のブラシレスモーターを採用することにより、ランタイムの改善やバッテリーの長寿命化を実現しています。
硬質コンクリートを簡単に切断できるハイパワーが魅力です。
バッテリー式なので、ガソリン式よりも軽量です。
特殊工具
特殊工具系には、フィニッシュテープ・非導電通線ワイヤー・ヒートガン・コードレスハンダゴテがあります。
こちらの電動式フィッシュテープは、最長30mの配管から配線を引き込むパワフルさが強みです。
AUTO-RUN™ (オートラン)システムによって使用する人の負荷を軽減してくれます。
油圧式工具
油圧式工具系には、ケーブルカッター・油圧カッター・ワイヤレス油圧カッター・ワイヤレス油圧ポンプなどがあります。
こちらのケーブルカッターは、大きいケーブルでも楽に切断できる32mmのジョーが特徴です。
大きなケーブルのためのパワーと、一般的な小さなケーブルのための速度を調節可能な2速ギアボックスを搭載しています。
配管清掃機
配管清掃機系には、配管清掃機と加圧式配管清掃機があります。
こちらは軽量・コンパクトな作りのコードレス式配管清掃機です。
バッテリーコンボキット
バッテリー2個と充電器のセットの種類は、3.0Ah・5.0Ah・4.0Ah&6.0Ah・12.0Ahの4種類があります。
バッテリー・充電器
お得なコンボキットの他にも、バッテリーや充電器は単体での購入も可能です。
バッテリーの種類は2.0Ah・3.0Ah・4.0Ah・5.0Ah・6.0Ah・8.0Ah・12.0Ahと幅広く取り揃えています。
以上が、現在ミルウォーキージャパンが取り揃えている工具のラインナップとなります。
上記の商品群以外にも、ミルウォーキーには日本未発売の商品がまだまだたくさんあります。
今後日本での基盤が整えば、さらに多くの商品が日本でも発売されるかもしれません!
ミルウォーキーの工具を買いたい場合は、現状はメーカーが直接販売するという体制をとっているので、メーカーサイトから直接購入をするのが主な方法となります。
通常の小売店などではミルウォーキーの工具は売っていません。
ご購入の際は、メーカーサイトかメーカー直営店、一部の取扱販売店の利用が可能です。
マキタやハイコーキと比べてみました!
さて、最後はミルウォーキーの電動工具と、日本が誇るマキタやハイコーキの電動工具とのスペックの比較をしていきましょう!
今回は、こちらのM18 FUEL™ インパクトドライバーをピックアップしました。
比較対象としては、同じ18Vのインパクトドライバーをそれぞれマキタとハイコーキから1台ずつ選んでいます。
なお、ミルウォーキーが公式サイトでインパクトドライバー単体のみで販売しているのに対し、マキタは充電器・ケース付きで販売しているので、今回価格は比較対象に入っていません。
▼左:マキタTD172D 右:ハイコーキWH18DDL2
ミルウォーキー M18 FUEL™ |
マキタ TD172D |
ハイコーキ
WH18DDL2 |
|
電圧 | 18V | 18V | 18V |
容量 | 5.0Ah | 6.0Ah | 5.0Ah |
長さ | 117mm | 114mm | 127mm |
最大トルク | 226 Nm | 180 Nm | 177 Nm |
最大インパクト数 | 4,300 ipm | 3,800 ipm | 4,000 ipm |
質量 | 1.7kg | 1.5kg | 1.5kg |
こちらが、それぞれのスペックを比べた表です。
同じ18Vのインパクトドライバーですが、ミルウォーキーのM18は長さ117mmでコンパクトなサイズにも関わらず、最大トルク226Nmと最大インパクト数4,300ipmとパワーが強いのがわかります。
重さはわずかにマキタやハイコーキのインパクトより重いですが、コンパクトかつハイパワーというのは負荷のかかる現場では大きな魅力となりますね!
上記のように、ミルウォーキーのインパクトドライバーは、その性能の良さと圧倒的なパワーが強みです。
12VバッテリーのM12シリーズでも、他メーカーの14.4V充電工具や一部の18V充電工具にも匹敵すると言われています。
パワーのあるインパクトドライバーをお求めの場合は、ミルウォーキーをオススメします!
まとめ
いかがでしたか?
今回の記事では、2021年4月に待望の日本初上陸を果たした米発の大手工具ブランド「ミルウォーキー」について解説をしていきました。
高性能・高耐久・ハイテクノロジーを組み合わせた、スタイリッシュでかっこいいミルウォーキーの工具は、今後日本でもますます注目されること間違いなしです!
「さらに詳しくミルウォーキーに関して知りたい!」という方は、ぜひ日本版公式インスタグラムとツイッターを覗いてみましょう。
メーカーからのイベントや最新情報もこちらから確認できます。
また、以下の記事ではミルウォーキーを含めた海外製のインパクトドライバーの比較を紹介していますので、ご興味のある方はこちらも合わせてご覧ください!
それでは、また次回の記事でお会いしましょう!