スクリュードライバーとは?工具屋が教える選び方&おすすめ機種
2025.10.28 2025.10.28
スクリュードライバーは、大量のビス打ち作業を効率化したいときに活躍する電動工具です。
特に石膏ボード施工など、同じ深さで大量にビスを打ち込む作業で真価を発揮します。
用途に合った1台を選ぶことで、作業効率が高まるだけでなく、ビスの締め過ぎや打ち込みムラといったトラブルを防ぐことができます。
本記事では、スクリュードライバーの特徴や種類、選び方のポイント、プロから支持されるおすすめ機種までわかりやすく解説します。
目次
スクリュードライバーとは、ボード張りに使用する電動工具の一種
スクリュードライバーは、石膏ボードや木下地などにビスを一定の深さで素早く打ち込むための電動工具です。
一般的なドライバーのように回して締めるのではなく、トリガーを引くだけで連続してビスを打ち込めるため、内装工事やリフォーム現場で多く使用されています!
似た電動工具にインパクトドライバーやドリルドライバーがありますが、スクリュードライバーはトルク(力)よりも 「ビス頭の沈み込み(深さ)を均一に仕上げる精度」 に特化している点が大きな特徴です。
どのタイプが適切?スクリュードライバーの主な種類と特徴
スクリュードライバーには「テクス式」と「オートパック式」があり、作業内容に応じて選ぶ必要があります。
ここでは、2種類のスクリュードライバーの特徴やメリット・デメリットなどについて解説します。
ビスを手動でセットする「テクス式」
テクス式は、ビスを1本ずつ手でセットして締め付けるタイプのスクリュードライバーです。
最もベーシックな形式で、バラビスを使用できる点が大きな特徴です。
構造がシンプルなことから本体が軽量で取り回しが良く、狭い場所や部分的な補修作業にも使いやすいメリットがあります。
小規模な施工や、M6クラスのテクスねじを使う金物留め作業など、細かな作業に向いています。
一方で、ビスを手で装着する必要があるため、大量のビス打ちが必要な現場では効率面で劣る点は理解しておきたいところです。
特に石膏ボード張りや床施工など、数百本単位で打ち込む作業にはあまり向きません。
連結ビスで自動給弾できる「オートパック式」
オートパック式は、連結ビスをマガジンに装填し、自動でビス送りができるタイプのスクリュードライバーです。
鎖状につながったビスを次々と給弾できるため、ビスをセットする手間がなく、圧倒的なスピードで施工できます!
ビスの深さを一定に保ちながらテンポよく進められるため、施工品質のばらつきが出にくい点も大きなメリットです。
ただし、テクス式と比較すると本体がやや重いため、長時間の上向き作業では負担が大きくなる場合があります。
効率・精度を向上!プロが教える、スクリュードライバー選びの“4つの秘訣”
スクリュードライバーを選ぶ際は、用途に合う種類を選ぶことはもちろん、作業効率や仕上がりの精度に直結するポイントを押さえることが重要です。
ここでは、工具選びのプロ目線で、購入前にチェックすべき4つのポイントを解説します。
1. 作業時間に影響する「電源方式」とバッテリーの互換性
スクリュードライバー選びでまず確認したいのが、電源方式(充電式 or AC電源式)です。
充電式はコードがないため取り回しが良く、脚立作業や広い現場でもスムーズに動けます。
一方、AC電源式はバッテリー切れの心配がなく、長時間でもパワーが安定しやすい点が強みです。
また、充電式を選ぶ場合はバッテリーの互換性も重要です。
他の電動工具と同じメーカー・同じ電圧のバッテリーを共有できれば、バッテリー・充電器を使い回せるため、コスト削減・管理の手間を減らせます。
2. 仕上がりの精度を決める「深さ調整機能(クラッチ)」
スクリュードライバー最大の特徴ともいえるのが、ビスの締め込み深さを一定にコントロールできる「深さ調整機能(クラッチ)」です。
石膏ボード張りでは、ビス頭がボード表面に正しく沈み込んでいるか(いわゆる“ツライチ”)が仕上がりの美しさと後工程の作業性を左右します!
深さが浅いとビス頭が浮き出てパテ処理が不十分になり、逆に深すぎるとボードを破損したり強度が低下する原因にもなります。
そのため、深さ調整機能の精度が高い機種を選ぶことが重要です。
さらに、クラッチ接続のスムーズさや静音性・振動の少なさは、長時間の作業において疲労軽減に大きく影響します。
3. 疲労軽減につながる「重量と取り回し」
スクリュードライバーを選ぶうえで見落とされがちですが、作業中の疲労を大きく左右するのが本体の重量と取り回しやすさです。
石膏ボード施工では、天井への上向き作業や長時間の連続作業が多く、工具が重いほど腕や肩に負担がかかります!
そのため、スクリュードライバーは1.5~2kg以下の軽量モデルがおすすめです。
さらに、重心バランスが手元側にあるモデルはコントロール性が高く、狙った位置に正確にビスを打ち込めるため、仕上がりの精度も向上します。
4. パワーと効率に関わる「回転数と電圧」
スクリュードライバーの回転数と電圧は、使い勝手や作業効率に関わります。
回転数が高いほど、ビス締めのスピードが上がります。
プロ向けモデルでは、4,000〜6,000回転/分(rpm)の高速回転タイプが主流です!
また、充電式スクリュードライバーを選ぶ場合は、バッテリーの電圧(V)に注目が必要です。
電圧が高いほどパワーがあり、負荷がかかる下地や硬い素材でも安定して打ち込みができます。
プロ仕様では18Vや36Vクラスが人気で、トルクと作業量のバランスが優れています。
【プロ向け】スクリュードライバーの人気おすすめ機種4選!
スクリュードライバーは、マキタやHiKOKI(ハイコーキ)をはじめとしたプロ御用達メーカーから、多くの高性能モデルが発売されています。
ここでは、数あるスクリュードライバーの中から、プロの評価が高い人気モデルを厳選して紹介します。
充電式スクリュードライバ FS600D(マキタ)
最大回転数6,000min⁻¹の高速回転を実現した、マキタの充電式スクリュードライバです。
従来のAC機と同等のスピードを備えながら、コードレス化によって取り回しが大きく向上しています。
最大の特徴は、バッテリアダプタ「BAP18」(別売)を使用することで、本体からバッテリーを分離でき、約500gの軽量化が可能な点です。
重心が手元に寄ることで、上向き作業時の負担を約30%軽減し、先端が持ち上げやすくなる設計となっています。
また、コード式に比べて本体が軽く、全長−18mmのショートボディのため、天井作業や狭所でのビス打ちでもストレスなく操作できます。
ボード用スクリュードライバ FS6100(マキタ)
化粧石こうボード施工に強いこだわりを持つプロユーザーから高評価を得ている、マキタのボード用スクリュードライバです。
特長は、仕上がりの美しさと静音性を両立した「9Pinクラッチ」を搭載していることです。
ビットを押し当てると内部ピンが外側へ押し出され、スムーズに動力を伝達する構造により、クラッチ接続時の衝突音がなく、無音で高精度な締め付けが可能です!
長時間作業でも耳へのストレスがほとんどありません!
また、化粧石こうボード使用時のビス沈み込み精度に優れており、95%が±0.2mm以内のツライチ精度を実現しました。
高精度・静音・耐久性の三拍子が揃った、ボード施工専用機としておすすめできるモデルです。
コードレスボード用ドライバ W12DA(ハイコーキ)
ハイコーキのW12DAは、軽量性・操作性・静音性のバランスに優れたコードレスモデルで、上向き作業が多いボード施工で真価を発揮します。
10.8Vバッテリーを採用しつつもパワーと精度を確保しているうえに、重量は業界最軽量クラスの約1.1kg(蓄電池含む)です。
重心が握り部の真上に設計されているため、天井への打ち込み作業でも腕の負担が少なく、長時間の施工でも疲れにくい点が魅力です!
また、ハイコーキ独自の無音クラッチ機構を搭載し、クラッチ接続時の不快な衝突音や反動がほぼ発生しません。静かで滑らかな操作感を保てるうえ、仕上がりもキレイに整います。
ボード用ドライバ W4SE2(ハイコーキ)
W4SE2は、石膏ボード施工における仕上がりの美しさと操作性を追求した有線タイプのボード用ドライバです。
クラッチプレートを大径化(ø17mm → ø21mm)したことで動作がより安定し、ビスの浮き沈みを抑えた均一な締め付けを実現しました。
重心がハンドル側に寄ったことで取り回しが向上し、天井打ちなどの負担が大きい姿勢でも扱いやすくなっています!
スイッチ部には粉塵が入りにくい無接点スイッチを採用し、従来の接点式スイッチに比べ耐久性がアップしています。
良コスパ!人気のスクリュードライバーがお得に揃う「アクトツール」
スクリュードライバーを購入するなら、中古・未使用品をお得に入手できるリユース専門店の活用もおすすめです。
プロ用中古工具の販売・買取を行う 「アクトツール」 は、リユース工具専門店の先駆者として30年以上の実績を持つ業界トップクラスのショップです。
埼玉・東京・千葉・神奈川・広島・大阪・福岡・富山に実店舗を展開し、地域一番の中古工具専門店として多くの職人・施工業者から信頼を獲得しています!
お客様から買い取った工具は、長年培った専任スタッフの技術とノウハウで入念にクリーニング・メンテナンスを実施したうえで販売されるため、中古でも安心して使用できるのが大きな魅力です。
マキタやハイコーキをはじめ、プロから人気のスクリュードライバーや電動工具を幅広く取り扱っています。
スクリュードライバーを賢く買い替えるなら、工具の“買取”も検討を
「ビス頭がナメやすくなった」「仕上がり精度が落ちた」「バッテリーの持ちが悪い」など、スクリュードライバーには買い替えのサインがあります。
性能が低下したまま使い続けると作業効率が落ちるだけでなく、仕上がりにも影響が出てしまいます。
そんなときに活用したいのが、工具買取サービスです。
使わなくなったスクリュードライバーや故障した本体でも、状態によっては買取可能な場合があります!
処分せずに売却することで、最新モデル購入の資金に充てられるのが大きなメリットです。
なかでもアクトツールは、30年以上の実績をもつプロ用中古工具の専門店です。
高額査定が期待できるだけでなく、査定〜買取までの流れがスムーズで、店頭・宅配のどちらにも対応しているため、忙しい職人の方でも利用しやすいのが特徴です。
スクリュードライバーの買い替えを検討しているなら、まずは一度査定に出してみてください!
まとめ:パワー・性能がアップした最新機種で、仕事の効率を高めよう!
スクリュードライバーは、石膏ボード施工や木下地へのビス打ちを効率化し、作業品質を高めるために欠かせない電動工具です。
使い慣れた工具を継続して使うのも良いですが、最新機種に買い替えることで作業スピードや身体的負担が大きく改善されるケースも少なくありません。
もし今お使いのスクリュードライバーにパワー不足や精度低下を感じているなら、買い替えのタイミングといえるでしょう。
不要になった工具は買取サービスに出して、賢く最新モデルに買い換えましょう。






