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工具に関する豆知識
チップソー丸ノコ
工具のプロ  サルトくん
サルトくん 所沢店
 

【画像引用元:Bildy.マガジンhttps://www.bildy.jp/mag/round_saw/

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こんにちは!所沢店の竹内です!

近頃とても寒くなってきましたね~

我が家ではエアコンだけでは足元が寒いので電気ストーブを使ってるのですが、両方

使うとブレーカーが落ちます・・・

う~ん、どうしたもんかと考えたどり着いた結論が「強い酒を飲む!」で解決しました!

さてさて、今回は身近な工具の事でも書こうかなと思いまして・・・

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先端工具になりますがチップソー辺りを掘り下げてみようかなと思います。

建築関係のお仕事をされている方ならば一度は使った事がある丸ノコに主に取り付けて

使う替刃になりますが、用途ごとに色々な種類があります。

その中でも一番オーソドックスな木工用チップソーについて調べてみましょう!

そもそもチップソーとは、金属の台金の切断面に超硬チップ付いており、そのチップで

材料を切っていくという仕組みですが、チップソーが主流になる前は「ノコ刃」という

刃が主流でした。

ノコ刃とは簡単に言うと、台金自体の側面を鋸のように加工し切断するもので、耐久性が

低くすぐ切れなくなるので、マメに刃研ぎが必要なので手間がかかります。

また、「あさり」が無い物だと台金が材料に接触する為、抵抗で切り進みにくいなどの

問題点もありました。

ではチップソーが日本で販売され始めたのはいつ頃なのか?

それは1956年、株式会社オリオン工具製作所という会社が創業と同時に日本初の超硬チップ

ソーを販売しました。

当時は従来のノコ刃に比べ「耐久性は約60倍・回転数は3倍位の高速切削に耐え・切削面は

カンナで仕上げたようにキレイである」というキャッチフレーズで販売したところ、製造が

間に合わない程のヒット商品になったようです。

それ以来、今までノコ刃を製造していたメーカーも次々とチップソー製造に参入、今では

製造業者は全国で130社以上と言われるほどの産業に成長しました。

ノコ刃は20年前くらいまでは販売しているのを良く見かけましたが、最近では一部の用途の

物を除いてほとんど見かけなくなりましたね~

それほどチップソーの登場は画期的だったのだと思います。

チップソーと一概に言っても色々な種類がありますよね。

木工用・金工用・草刈り用など切断する材料によっても多種多様に有りますし、木工用でも

細かく分けると幅広くあります。

良く使う木工用を例に挙げると、千鳥刃や両側研磨刃(交互刃)など数種類あります。

これはチップの形状と並びの違いなのですが、切断速度や仕上がりが変わってくるので、材料

の加工方法や木目(縦挽き・横挽き)などによって使い分けたりします。

現在、一般的な丸ノコのチップソーとして市販されている物は両側研磨、もしくは複数の刃を

組み合わせた組刃というものが主流になってきています。

木材もプレカットなどで加工しやすくなっているので汎用性の高い刃が人気なのかもしれませ

んね。

丸ノコ用チップソーは競合が多く市場が広いので、たくさんのメーカーが商戦を勝ち抜くために色々な付加価値を次々に開発しています。

数年前より各社が次々と力を注いだ代表格に「フッ素コーティング」と「レーザースリット」が

あります。

今ではすっかりおなじみの機能ですが、当時は「これってなんだろう?」という感じでした。

フッ素コーティングとは台金をフッ素でコーティングすることで(そのまんま(笑))、

木ヤニが付きにくく、錆びにくくなります。

本来、台金は材料に接触しません。

チップの方が厚みがあるのでチップと台金に厚みの差があるからです。

刃と台金に厚みの差を作ることで材料への接触を極力避け、摩擦抵抗を減らしています。

この差を「アサリ」と言いますが、ノコ刃のアサリ刃も同様の仕組になります。

木ヤニや錆が付くことによって、このアサリの差が小さくなり摩擦抵抗が増えます。

これが切れにくくなる原因の一つですが、フッ素コートをすることで軽減されます。

たまにフッ素コーティングの謳い文句で「摩擦軽減」と謳っていることがありますが、本来は

台金と材料が接触しないので摩擦軽減という直接的効果は無いはずです。

むしろフッ素の厚塗りはアサリを小さくし抵抗が増えてしまいます。

おそらく、木ヤニや錆が付きにくくなることによる摩擦抵抗軽減への間接的効果として謳って

いるのかもしれませんね!

当初は黒いフッ素コートが主流でしたが、石膏ボード等の白い材料には黒い跡が付いてしまう等

のデメリットがあるので、最近では白いフッ素コーティングの物も良く見かけます。

次にレーザースリットについてですが、チップソーの機能にはスリットとレーザースリットの2つ

がありますが、スリットは台金に入っている切れ込みのようなものです。

レーザースリットとは台金表面に波模様のキズのように付いているものです。

いずれも制震性・防音性向上のためのものですが、多いほどその効果があるようです。

ただ、スリットはどの商品を見ても一部例外を除き4つに留まっています。

あまりスリットを入れ過ぎると台金の耐久性が落ちてしまうからかもしれません。

なのでレーザースリットの数で各社差別化をはかっています。

しかし、レーザースリットも多く入れればそれだけ加工コストがかかるので、商品の価格自体も

上がってしまいます。

なので価格と数のバランスが大事なのかもしれませんね。

因みにレーザースリットの形や長さはメーカーによって違います。

これは各社のノウハウが違うので、一番良い形状の定義も各社違います。

自分達が「この形状が一番良い!」と思ったものを各社採用しているようですね。

そう考えるとチップソー1つにも技術者の思い入れが感じられます。

さてさて、チップソーに関してはまだまだ色々と奥深さがあるのですが、今回はこの辺にしておき

ますね。

ではまた来月!

サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ!

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