電動工具の説明書にある「IP56」とはどういう意味なのか?
- サルトくん 町田店
2020.01.16 2023.08.03
ハイコーキなど工具メーカーの電動工具仕様書を見ると「IP56が付いています!」と紹介している機種があります。
ただ、「これって結局なんのことなんだろう…?」と思っている方も多いですよね。
この記事では「IP56とは一体何か?」について解説していきます!
ぜひ、これから電動工具を買う方やIP56の意味を知りたい方は、参考にしてください(^^)
IP56=防塵・防滴機能
IP56をカンタンに言えば、防塵・防滴機能のことです。
「IP56」と書いてある電動工具がほとんどですが、マキタは「APT」と表現していることも。
APTはマキタ独自の表現で、「ADVANCED PROTECTION TECHNOLOGY」の略となります。
建設現場など、過酷な環境で使われることが多い「プロ工具」によく搭載されています。
完全防塵・防水というわけではありませんが、IP56がついている機種の方がより水などには強いです。
「IP56」の数字にも意味がある
IP「5」と「6」という数字には、それぞれ意味があります。
カンタンにいうと、
5=防塵性能が5等級
6=防水機能が6等級
ということです。
防塵の等級は「0等級〜6等級」まであり、6等級は「完全に防塵」ということです。
逆に「0等級」というのは、特に保護されていないものを指すということになります。
IP56の「6」の部分も考え方は同じで、こちらは耐水性を表し「0等級〜8等級」まであります。
8等級は「水没しても内部に浸水しない」ということを意味し、耐水性の度合いです。
つまりIP56は「防塵性:5等級」「防水性:6等級」となります。
ちなみに、もし「防塵性:5等級・防水性:無し」の場合「IP5X」と表示します。
IP56でも油断は禁物!
IP56が搭載している機種は「塵(ちり)や水」に、「比較的」強いものです。
言い換えれば、完全防塵・防水ということではありません。
事実、「雨の中で作業をしたらこわれた…」というケースもありますし、油断は禁物です。
IP7でも水没する
電動工具ではありませんが、私は過去防水ケータイを購入したことがあります。
防水耐久はなんとIP7!
CMでは水道で洗っていたり、湖に落としても使えるというすごいものでした。
「いくら水に落としても使えるとか…最高ってこと?」と思いつつ、高かったですが買ってみることに。
このときは悲劇が起こることなんて知らず、ただ嬉しかったです。
その1週間後、洗面器におニューの防水ケータイが…
「ぽちゃ…っ」
と小さく音を立てて落ちました。
このとき私は「ワー!」とはならず、「あらやってしまった」と思いました。
なぜなら私が購入したのは「防水」ケータイな訳です。
壊れるわけはないと、安心しながらケータイを救い出します。
しかし画面を見ると「真っ黒」。
ケータイは反応せず、私は動揺。
「なぜだIP7だぞ」と思いながらショップに持っていくと…
「水没ですね!」と…。
このとき私は「防水機能は…?」と思いいろいろと試し、結局買い替えしました。
IP56が付いていも防塵・防水を信じすぎてはいけない
先ほどの経験談からも分かるように、IP56が付いていても水没するときはします。
そのため「これ防水だから」と、水で洗ってみたりなど故意に水を濡らすのはNG。
IP56等級の電動工具を買う方は、注意してくださいね。
結論:IP56=完全防水ではない
何度も繰り返しますが、IP56は完全防水ではありません。
電動工具のカタログを見ても…
IP56適合商品は、ほこりや水による影響を受けにくいように設計されていますが、
故障いないことを保証するものではありません
と記載があることがほとんどです。
まとめ
私の悲しい経験談のとおり、IP56だからと言って過信しすぎるのもNGです。
そのため、
–できる限り濡れないようにする
–定期的にお手入れをする
ことが、工具を長く使い続けることですよ(^^)
長く電動工具を使って、ムダなお金は払わないようにしましょう。
ちなみにアクトツールでは、ジャンク品の電動工具でも買取できることがあります。
もしこわれてしまって動かない工具がある場合は、アクトツールへ買取に出すことを検討しても良いと思います。
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