ブルーシートの種類・選び方・サイズ【徹底解説】
- Yoshida.K
2022.03.10 2022.10.07
資材置きから現場の養生、木材切断・塗装時の周囲保護までブルーシートが活躍する場面は非常に多いです。建設現場では必ずと言っていいほどありますし、現場の必需品です。
しかし、ブルーシートは一見どれも同じように見えるため「どのブルーシートが良いんだろう…どれも同じなのかな?」と悩む方も多いでしょう。実は厚みや用途によって適したブルーシートがあり、種類も豊富です。
また、ブルーシート以外にもシルバーシートなど別色も販売されています。そこで今回は、ブルーシートを選ぶポイントを7つに分けて紹介します!
どれも簡単なことなので、ぜひ最後までご覧ください(^^)
目次
ブルーシートを選ぶ時のポイント
ブルーシートを選ぶポイントは、下記の7つです。
–品質・厚み
–用途
–サイズ
–防水性
–ハトメ
–原反
–色
それでは一つずつ、解説していきます(^ ^)
ブルーシートの品質・厚み(種類)
ブルーシートを選ぶ際に最も大事なのが厚みです。厚みが増すことでその分丈夫になり、耐久性が上がります。結果として品質も上がることにつながります。ブルーシートにもざまざまな種類の厚みがあり、約0.10mm〜0.47mmまであります(^ ^)
名称 | 厚み | 金額目安(3.6×5.4m)/枚 |
薄手(#1000) | 約0.10mm | 380円 |
中薄(#2000) | 約0.15mm | 790円 |
中厚(#2200) | 約0.17mm | 1,180円 |
厚手(#3000) | 約0.26mm | 1,250円 |
(超)厚手(#4000) | 約0.35mm | 1,490円 |
(激)厚手(#5000) | 約0.47mm | 1,890円 |
(参考:建設資材土木.com・モノタロウ)
厚みが増えることで使用する素材の種類も増え、結果的に値段も高くなる傾向にあります(^^)
ちなみに「#1000」や「#2000」と記載されていますが、これらの数字は重量を表します。
たとえば#1000であれば約1,000g(1kg)、#2200ならば約2,200g(2.2kg)です。
一見厚みを表しているように見えますが関係ないので注意しましょう。
用途としては、建設現場の養生から内装工事の敷物まで幅広く使用可能です。
ただ「薄手(♯1000)」は耐久性が低いため、使い捨てとして短期間養生として使う程度に限られます。
敷物として使うなら「♯2000(中薄)」以上は必要となるでしょう。
また、「♯3000(厚手)」以上になると5年程度使用できるものもあるので、施工期間が長い土木現場や災害時などでも重宝されます。
ちなみに一般的に建設現場で使用するのは「中厚」「厚手」などの種類が多く、「薄手」「中薄」の耐久性は厚手と比べて低いです。
そのため長い間使用するのが前提であれば「厚手(0.26mm)」以上の種類がオススメとなります(^^)
紫外線防止
主に屋外で使用する場合はUV材が添加してある種類のシートを選びましょう。通常のブルーシートの場合、紫外線の影響で劣化するケースがあるためです。
結果的に、耐久度が下がり使用年数も減ってしまいます。
UV材が添加しているシートの場合、紫外線に強く性能が劣化しづらいのでおすすめです。
ちなみにUV材が添加しているのはブルーシートではなく、シルバーシートのケースが多いです。
使用用途も幅広く、公共工事や工事現場で建物をカバーするときはもちろん、トラックの荷台カバーなどにも使用できます。
もし外で使用するなら、UV材が添加しているブルーシートを検討しても良いでしょう。
防炎
火を扱った作業をする場合は「防炎ブルーシート」がおすすめ。自己消化性を持ち、火に接しても燃え広がりにくい性質をもっています。壁面養生・橋梁工事の床面養生から火災対策用の野積みカバーまで役立ちます。
ブルーシートの用途
下の表の通り、ブルーシートは厚みによって用途が変わります。
名称 | 用途・特徴 |
薄手(#1000) | ・簡単な養生に使用 ・耐久性は無い |
中薄(#2000) | ・園芸、レジャーで使用 ・薄手よりも耐久性有り |
中厚(#2200) | ・資材養生、床や壁の養生に使用 ・建設現場で使用 |
厚手(#3000) | ・建設現場、屋根の補修まで使用 |
先ほども軽く触れましたが、工事現場で使用する場合は「中厚」以上のブルーシートを選びましょう。
薄い方がコストはかかりませんが、ペラペラで作業に影響が出る可能性があります。
種類によって性能に大きく差があるため、使用用途と照らし合わせながらブルーシートを選ぶことが大切です(^^)
耐久性
#2000以下は、耐久性が1〜6ヶ月程度が目安です。#3000〜5000は非常に丈夫なので約1〜5年使用できます。
※使用用途やメーカーによって誤差ありです。
ブルーシートのサイズ
ブルーシートのサイズは大きく分けて、下に書いた6つです。
- 3.6×5.4m
- 5.4×5.4m
- 5.4×7.2m
- 7.2×9.0m
- 10×10m以上
覆う部分よりもブルーシートが大きいのは問題ありません。
しかし覆う部分よりブルーシートが小さいと、作業に支障が出てしまいます。
そのため、たとえば塗装養生で使うのであれば大きさの観点から「7.2×7.2m以上」の種類のブルーシートがおすすめ。
もちろん覆う面積にもよりますが、25mプール(縦15.4m×横25m)にブルーシートを敷き詰める際は「10×10m」サイズが2つ以上必要になります。
「思ったよりも広くてブルーシートが足りない!」とならないように、使う現場でどのくらいのサイズが必要かを確認することが大切です。
後述しますが、体育館やライブ会場一面にブルーシートをしき詰めたい場合は「原反」と呼ばれるブルーシートもおすすめです。
注意点
ブルーシートを選ぶ際は「実寸」も合わせて確認しましょう。
加工されたブルーシートには「ハトメ」があります。
ハトメとは強度を上げる加工で、シートの端を折り返します。
折り返すことで、10cm程度の誤差が生まれます。
そのため、ブルーシートの寸法をチェックする際は必ず「実寸」も合わせてご覧下さい。
ブルーシートの防水性について
ブルーシートの中には防水機能がある種類もあります。防水加工のラミネート部分も全てポリエチレン(PE)は防水性も高いのでおすすめです。外にブルーシートを放置する場合などは、防水機能がある商品を選びましょう。
後述しますが、ブルーシートの他にもシルバーシートもあります。防水性が高いのは、シルバーシートが多い印象です。
ハトメ
加工されたブルーシートには、強度を高めるために「ハトメ」があります。ハシの丸い金属製の穴が空いている部分がハトメで、強度を上げるものです。
また、ロープや止め釘で固定する際にも便利です。
風が強い日などはブルーシートが吹き飛ぶ可能性があるので、ハトメが有るブルーシートを選びましょう。
もちろん土のう袋などで代用し固定できるのであれば、ハトメは無くても問題ありません。
ブルーシートの原反
「原反」とは、加工前のブルーシートです。「ブルーシートの原反」とはロール状で販売されているものです。折り返しやハトメが付いていないので、自由にカット・加工をすることができます。
また、ロール状で50〜100m程度巻き付けられているので、広げるだけで敷くことができるので効率的です。
そのため、ライブ会場や大きな体育館で一面にブルーシートを敷き詰めたい場合は「原反」のブルーシートも選択肢の一つとなります。
ブルーシートの色
ブルーシートという名前の通り、青色が多いです。他に、銀色・茶色・迷彩柄などの色があります。ちなみにブルーを使う理由として、空や海の色に近いためです。ただ、遺跡発掘現場や自衛隊では茶色・迷彩柄のシートが採用されています。さまざまな色があるので、景観にあわせてブルーシートを選ぶのもアリです(^^)
おすすめブルーシートの紹介
ここからはオススメのブルーシートを厳選して紹介します(^^)
「どのブルーシートがいいのかわからなくなってきた…」という方は、ここから紹介する商品から検討するのもアリですよ。
トラスコ中山
ブルーシート #2000 3.6m×5.4m BS20-3654
まず、ポピュラーなブルーシートの紹介です。
トラスコ中山から販売されており、#2000の厚みとなっています。
そのため「一回使ったら捨ててしまう」場合や、建設現場で「次の日が雨だから1日だけ養生したい」という場合にオススメ。
ただ、丈夫なブルーシートが欲しい方は物足りない可能性があります。
その場合は、次章で紹介する萩原工業製の商品を検討しましょう。
萩原工業
ブルーシート #3000 ファミリーシート 1.8m×2.7m 約3帖 1.8m×2.7m
上記の商品は約3帖(1.8m×2.7m)ですが、Amazonでは最大で「約60帖(10m×10m)」まで販売しています。
厚みも♯3000と十分なため、建設現場などでも使用可能です。
2年間使用しているという方もおり、中長期にわたって使用したい方にオススメ。
また、比較的丈夫なブルーシートが欲しい方にも、ぜひ検討してほしい商品となります。
萩原工業
ブラックシート #2500
少し珍しい真っ黒なブルーシートです。こちらも萩原工業から販売されており、耐候性の高さが特徴。
屋外で使用する方にピッタリの商品で、紫外線による劣化を軽減してくれます。
アイリスオーヤマ
シルバーシート #4000 厚手 遮光ネット ブルーシート 防水 UVシート 紫外線カット 3.6m×5.4m ハトメ数20
「天候関係なく外でブルーシートを使い続けたい!」という方にオススメなのが、アイリスオーヤマのシルバーシートです。
UVダブルコーティングをしており、紫外線の影響も受けづらい仕様に。
完全防水となっているので、雨の日にも対応しています。
#4000なのでかなり丈夫な作りです。
土木現場などの養生で、活躍が期待できそうな商品となっています。
ユタカ
迷彩シート #2000
あまり建設現場などでは見ませんが、他とは少し違ったデザインが良い方は検討しても良いと思います。
他にも異なる柄の種類のシートはたくさんあるので、ぜひあなたにピッタリのブルーシートを見つけてください(^^)
まとめ
いかがでしたか?今回はブルーシートの選び方を、7つの項目に分けて紹介しました。参考になれば幸いです。
一見どれも同じに見えるブルーシートですが、厚みによって用途や耐久性が変わります。また、さまざまな色が販売されているので景観に合わせて選ぶことも大切です。
それでは、最後までご覧いただきありがとうございました。
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システム開発課 Yoshida.K プロフィールはこちら
新卒で入社し、店舗での買取・販売スタッフ経験を経て現在は、アクトツールのマーケティング責任者として活躍中。多くのお客様との接客経験から得た工具に関する知識を活かして、ホームページの監修をメインに行っています。