【まるわかり】チェーンソーの使い方・使い道ガイド
- サルトくん
2021.07.26 2021.10.28
今回の記事では、木を切断するのに便利なエンジンチェーンソーの使い方を説明いたします。
チェーンソーとは、ガソリンエンジンや電動モーターで動く、主に木を切断するために利用される工具です。
チェーン上になった刃を高速で回転させることによって、力強く木を削って切断します。
手動でギコギコと動かすノコギリと比べると、より簡単に速く木を切断できますが、使い方を誤ると大きなケガにつながる恐れもあるので注意が必要です。
以下の章から順序立てて使い方の説明をしていきますので、ぜひ参考にしてみてください。
チェーンソーの基本的な使い方とは?
チェーンソーの使い方を順序良く解説!
まずは使用する前に必要なものをきちんと揃えましょう。
チェーンソーを使用する際に必要なもの
- チェーンソー
- チェーンオイル(チェーンソー用燃料オイル)
- 混合ガソリン
- ロート(じょうご)
- 保護めがね
- 耳栓
- ヘルメット
- 防塵マスク
- 作業用手袋
- 作業靴
チェーンソーを使用すると、たくさんの木くずや粉塵が飛び散ります。
それらが目に入ったり、吸い込んでしまうのを避けるために、あらかじめしっかりと防護服を身につけましょう。
チェーンソーの音はかなり大きいので、作業が長引く場合には耳栓をすることをおすすめします。
また、自分より高い位置の木の枝を切断する場合は、必ずヘルメットを着用するようにしましょう。
上記に紹介した以外にも、作業は長そでで行い、防護ズボンも着用するとさらに安全です。
ステップ1 チェーンソーの点検
まずは、チェーンソーに汚れなどがないか、きちんと電源を入れたら動作するかどうかを確認しましょう。
汚れがあったら、電源を入れる前に雑巾などできれいにふき取るようにしましょう。
チェーンブレーキがきちんと作動するかどうか、ソーチェーンがしっかりと張っているかどうかも、このときに同時に確認します。
ソーチェーンの張り具合は、チェーンの先端とガイドバーのすき間が0.5~1mm程度になっているように調整します。
ステップ2 チェーンオイルと混同ガソリンを入れる
次にチェーンオイルと混合ガソリンをチェーンソーに入れます。
チェーンオイルは、チェーンをスムーズに回転させるための潤滑油の役割をします。
また、チェーンオイルの補給は、混合ガソリンを補給するたびに行うようにしましょう。
燃料およびオイルタンクのキャップが上になるようにチェーンソー本体を置いたら、それぞれのキャップをはずします。
キャップが固くて開かないようであれば、マイナスドライバーやスパナなどを使って開けるという手もあります。
給油はロートなどを利用して、こぼさないように慎重にやりましょう。
このときに、チェーンオイルとガソリンの入れる位置を逆にしないように気を付けてください。
また、給油をするときは火の気のない場所で行います。
タバコなどの火気の使用は厳禁です!
火花なども引火の原因になるので、燃料を給油する際は実際の作業場からは3m以上離れた場所でするようにしましょう。
チェーンオイルと混合ガソリンの両方の給油が終わったら、それぞれのタンクのキャップを締めます。
使用中に漏れてくると困るので、手でしっかりと締めてください。
ステップ3 チェーンソーの運転を始める
きちんと燃料が入ってチェーンソーの準備が整ったら、いよいよ運転を始めます。
ハンドルを握りながらチェーンブレーキを前方に押して、チェーンブレーキを作動させます。
ストップスイッチをONにして、エンジンを円滑に始動させるためのチョークレバー(チョークノブ)を引きます。
チョークレバーを引いたら、プライマポンプ(燃料の吸い込みを補助するポンプ)を2-3回押します。
プライマポンプは透明のボタンのような見た目をしていて、中の燃料が見えるようになっています。
燃料がプライマポンプに入るのを目で確認しながら、繰り返し押しましょう。
通常であれば、 7 ~ 10 回押せば燃料が上がってきます。
チェーンソーが動かないようにしっかりと抑えながら、スターターハンドルを上に引いてエンジンを始動します。
最初の爆発音がするまでスターターハンドルを力強く引きましょう。
爆発音がしたら、チョークレバーを戻します。
チョークレバーを戻したら、先ほど前方に押したチェーンブレーキを手前に引いて、チェーンブレーキを解除します。
エンジンの回転が安定して、低速から高速回転にしたときに滑らかに加速するようになれば、チェーンソーの準備は完了です。
最後にソーチェーンをまわして、オイルが飛んでいるかを確認しましょう。
オイルがきちんと刃に届いていない状態でチェーンソーを使用すれば、刃こぼれなど刃を痛めるきっかけになります。
そのため、使用前に事前にチェックするのを忘れないようにしましょう。
ステップ4 切断する
準備が完了したら、あとは実際に切断してみましょう!
切断をする際には、かならず片手ではなく、両手でチェーンソーを支えます。
フロントハンドを左手で、リアハンドルを右手でしっかりと持つようにします。
まずは、木材を切りやすいようにしっかりと固定します。
体の右側にチェーンソーが来るように持ち上げたら、切断する木材の上にガイドバーの中央部付近を当てて、そのまま真下へ軽く押し付けるようにして切断します。
このときに、チェーンソーを無理やり押し付ける必要はありません。
切断が終わったら、スロットルを戻してエンジンを停止させましょう。
こちらのYoutubeではわかりやすく動画付きでチェーンソーの使い方を解説しているので、こちらも合わせて参考にしてみてください。
チェーンソーの使い方【初心者向け】/ How to/ DCMチャネル
チェーンソーを使う上での注意点は?
チェーンソーは木を切断する際にとても便利ですが、便利な反面危険も伴う工具です。
利用する際には、危険な現象であるキックバックを起こさないように十分に注意して使用する必要があります。
また、チェーンソーを利用する際には資格が必要になる場合もあるので、それも理解しておく必要があります。
以下で詳しく説明していきます。
キックバック
チェーンソーを利用する際に起こりえる最も危険な事故として、キックバックというものがあります。
キックバックとは、作業中に意図せずチェーンソーが作業者向きに急に跳ね上がることをいい、大きなケガに繋がる極めて危険な現象です。
キックバックが最も発生しやすい状況は、主にガイドバーの先端の上部1/4部分に木材などが接触する事です。
エンジンを作動したあとに、不注意で木材にチェーンソーの先が当たってしまうと簡単に起こりえる現象で、とても危険なので十分に注意しましょう。
また、ガイドバーの先端から木材に切り込んでいくような使い方や、ガイドバーの上側を利用して切断する使い方などもキックバックが起こりえます。
さらには、木材や樹木を切削する際に、ガイドバーが挟まれた際などにも発生することがあります。
キックバックを防ぐためにも、
- チェーンソーのエンジンを入れたら常に十分に注意をする
- 切断作業を終えたらこまめにエンジンを切る
- チェーンソーを使用する際には、片手で扱わず、必ず両手でハンドルを持つようにする
これらのことをきちんと心がけて、チェーンソーを使用するようにしましょう。
資格
チェーンソーを個人的に庭やDIYなどで使用する場合には資格は必要ありませんが、仕事で使用する場合には資格が必要になります。
これは労働安全衛生法の第59条(安全衛生教育)によるもので、無資格で仕事をした場合には罰金の対象になります。
チェーンソーを仕事で使用する場合には、法律で定められた講習である特別教育を受講しましょう。
特別教育には、学科試験と実技試験の2つが含まれます。
2020年8月に労働安全衛生規則の一部改正があり、伐木作業等の安全対策の規制が変わりました。
詳しく変更の内容を確認したい方は、こちらのページから確認できます。
チェーンソーの意外な使い道(用途)は?
ここまでに説明した使い方以外にも、チェーンソーは他にもユニークな使い方があります。
例えば、チェーンソーを使った彫刻であるチェーンソーアートという芸術の楽しみ方もあります。
チェーンソーアートとは、1本の原木もしくは氷の塊からチェンソーを駆使して、ダイナミックに、かつスピーディーに繊細なオブジェや置物などを彫り出すアートのことをいいます。
迫力のあるパフォーマンスは、見ている側も楽しませてくれるという魅力があります!
チェーンソーアートは1970年頃にカナダやアメリカが発祥したといわれており、現在ではヨーロッパやオーストラリアなど、世界中で大会が開かれるほど盛んなイベントとなっています。
実は日本でも、全日本チェーンアート協会という団体が存在し、誰でもチェーンアートが楽しめるコミュニティが広がっています。
大会なども開催されているので、技術を磨き上げれば大会に出れるという楽しみもあります。
全日本チェーンアート協会で紹介されている作品
(引用:全国チェーンソーアート協会)
このように、最近では趣味でチェーンソーアートを楽しむ方も増えてきており、プロ・アマチュアを問わず、チェーンソーは楽しんで使うことができる工具です。
この他にも、チェーンソーは精肉業などにも用いられたり、廃棄・解体・運搬などを目的として対象物を扱いやすいサイズにカットするためにもよく利用されます。
まとめ
いかがでしたか?
今回の記事では、木を切断する際に便利なチェーンソーの使い方を詳しく解説していきました。
チェーンソーは木を切断する以外にも、芸術作品を作り出すためにも利用できる、プロでもアマチュアでも使える工具です。
ただチェーンソーはとても便利である一方、大きなケガにつながる危険も伴う工具でもあります。
使用をする前には、十分に使い方を理解した上で、細心の注意を払って使用するようにしましょう!