卓上ボール盤とは?選び方からおすすめ機種までご紹介!【徹底解説】

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卓上ボール盤
工具のプロ  サルトくん
サルトくん
 

卓上ボール盤とは、材料の穴あけを行う機械です。
一見すると理科の実験で目にする顕微鏡のような形をしていますが、先端にあるドリルを回転させ、上下運動によって穴を開けるために使用します。

垂直で精度の高い穴をあける
のに適した工具です。
堅い木材や金属の穴あけに主に使用され、建築関連や金属加工業などさまざまな現場で利用されています。

今回の記事では、そんな卓上ボール盤の特徴や選び方の解説と、記事の後半ではアクトツールが選んだオススメの卓上ボール盤のご紹介をします。

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卓上ボール盤とは?

卓上ボール盤とは、ドリルの刃を回転+上下させることで穴あけをする電動の機械です。
穴を開けるという作業だけでいえば、手持ち電動工具の電気ドリルやドリルドライバーでもできるのではないかと思いますよね。

卓上ボール盤は、手持ちの電動ドライバーよりも、より高精度な穴あけを行えるのが特徴です。
部材を固定して垂直に穴をあけることができるので、まっすぐ美しい穴があけられますし、ズレることもありません。

木材から金属まで幅広い材料の穴あけ作業に対応でき、後々の加工も行いやすいので、堅い木材の大径穴あけや金属の穴あけ作業に適しています。
機種によりますが、最大で直径20mmくらいまでの穴あけが可能です。

また、穴をあける対象の材料の大きさや使用するドリルビットによって、回転数を変えて使用します。
材料に合わせて調整をしながら使用できるので、強すぎて部材が壊れてしまうなどの失敗も起こりにくいです。

磁気ボール盤との違い

(引用:モノタロウ

「ボール盤」という工具は何種類もありますが、とくによく似ている工具のひとつに磁気ボール盤があります。
磁気ボール盤は、底面に本体を固定するマグネットを搭載しており、磁力で鋼材と工具本体を固定して穴あけを行う工具です。

卓上ボール盤は資材を動かして位置決めを行いますが、磁気ボール盤は工具本体を動かして位置決めを行います

H鋼のような大きくて重たい建築資材などに穴を開ける場合は、資材よりも工具自体を動かしたほうが効率が良いのです。
資材の上に直接のせて使用できるので、現場ですでに建材として組み込まれている鉄鋼などに対しても使えます。

電動ドリルでも鋼材への穴あけ作業は出来ますが、10mmを超えてくる穴あけになってくると作業者への負荷が大きくなります。
また、スチールコアを使った大きな穴になると、手作業で穴をあけることはほぼ不可能です。

そのため、厚みのある鋼材への大きな穴あけ作業には磁気ボール盤を使います。
卓上ボール盤は20mm前後までの穴あけしかできませんが、磁気ボール盤は機種によっては100mmを超える厚さの金属への穴あけも可能です。

ちなみに、磁気の力でマグネットで吸着するといった特性上、木材への使用はできません

卓上ボール盤の選び方

(引用:モノタロウ

どれもよく似たように見える卓上ボール盤ですが、実は機種によって特徴が大きく異なります。
加工する素材や現場に合わせて、適切なモデルを選びましょう。
今回は、卓上ボール盤を選ぶ際に気を付けたいポイントは5つです。

  • 電源
  • テーブル形状
  • 最大加工能力
  • 形状
  • タッピング機能の有無

以下でそれぞれのポイントについて詳しく解説してきます。

電源

卓上ボール盤の電源には、単相100V式と三相200V式の2種類があります。

単相100V式

単相100V式は、いわゆる一般家庭で家電製品を使う際にも使用する、家庭用のコンセントから電源を使用できるタイプです。
卓上ボール盤は日曜大工やDIYでもよく使用される工具なので、家庭用の電源でも使える単相100V式のラインナップも増えてきています。

実際には、現在市販されている卓上ボール盤のほとんどが単相100Vタイプとなります。

三相200V式

工場で使用するような電力消費が大きい作業機械は、より電圧が高い三相200Vを使用します。
卓上ボール盤も、大口径穿孔用の機種になると三相200Vの電源が必要です。
よりパワーが必要な「タッピングボール盤」という機種であれば、ほとんどが三相200Vとなっています

三相200Vの特徴は、より高電圧で使用できることと、電気の損失を少なくしてエネルギー効率が上がることです。
電圧が高いぶん危険度も高くなるので、三相電源を使用したことがあるプロ向けのタイプになります。

テーブル形状

卓上ボール盤のテーブル形状は、主に丸型角型の2つとなります。

最も一般的なのが、角型の形状です。
丸型はテーブルを回転させることができます。
逃し穴や溝が多くついていて対象の素材をさまざまな角度で固定することができるので、細かい作業をする場合には丸型がオススメです。

最大加工能力

卓上ボール盤の加工能力もメーカーや機種によって差が出るので、事前にチェックしておきたいポイントです。
通常、どの機種も「穴あけ能力:鉄工8mm/木工24mm~」などと表記されています。
事前に加工したい穴のサイズを確認した上で、適切な機種を選ぶとよいでしょう。

また、表記されている穴あけ能力以外にも、穴あけ能力に関連する部分があります。
例えば、使用するドリルに関して。
鉄工14mm以上の穴あけをする場合には、通常のドリルではなく円錐状になっているテーパーシャンクドリルを使って穴あけをします。

さらには、卓上ボール盤の形状も穴あけ能力に関係しています。
例えば、ドリルが上下できる長さであるストロークや、ドリルの軸とテーブル間の距離の違い(別名:懐)です。
ストロークが長ければ、より深い穴をあけることができます。
そしてドリルの軸とテーブル間の距離が長ければ、より大きい部材をセットすることができます。

形状

(引用:モノタロウ

卓上ボール盤のサイズも機種によってさまざまです。
作業台の上に置いて使用できるサイズのものも多くありますが、大きすぎる場合にはより小型化された小型卓上ボール盤も便利です。

小型卓上ボール盤であれば、使用する電源は単相100Vのものがほとんどとなります。
サイズが小さいぶん穴あけ能力は多少劣りますが、価格も抑えることができます。

よって、小型のタイプで作業がこなせるのであれば、小型卓上ボール盤を選ぶほうがよさそうです。
使用する部材のサイズや現場の大きさに合わせて適切なサイズを選択しましょう。

タッピング機能の有無

卓上ボール盤には、「タッピング機能」という機能がついたモデルもあります
通常の卓上ボール盤は穴あけ専用となりますが、タッピング機能がある機種はネジ立てをすることもできます。
穴あけとネジ立ての作業はスイッチで簡単に切り替えができて、ネジ立ての場合は通常の卓上ボール盤ではできない逆回転が可能です。
そのため、タップでねじ切りを行ったあと、スイッチを切り替えて逆転させて、タップを抜き取ることもできます。

1台で2つの役割をこなせるので効率よく、場所もとらないという利点がありますが、そのぶん値段も高くなります。

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おすすめの卓上ボール盤をご紹介!

卓上ボール盤の特徴や選び方のポイントが抑えられましたか?

ここからは、工具のプロであるアクトツールが選んだオススメの卓上ボール盤を6種ご紹介します!

なお、最初に今回紹介するおすすめの卓上ボール盤を表でまとめます。

メーカー 機種名 特徴
1.京セラ(旧リョービ) TB-2131 金属や木材・プラスチックなどの非金属への安定した穴あけ作業に向いています。
2.HiKOKI B13RH プロ専用でパワフルさが特徴です。
3.マキタ TB131 軸ブレしづらく、快適に作業を実現。
4.SK11 SDP-300V 穴あけの深さ調整機能付きの卓上ボール盤で、一定の深さでまっすぐに穴あけが可能。
5.高儀 BB-300A & RBS-195A 金属よりも木材・プラスチック・軟鉄板などの穴あけに向いていて、回転速度は5段階変速できます。

それでは次章から、一つずつ詳しく見ていきましょう!

京セラ(旧リョービ) 卓上ボール盤 TB-2131

TB-2131は、金属や木材・プラスチックなどの非金属への安定した穴あけ作業に向いています。
割と大型で34kgと重量もありますが、安定感があるしっかりとしたつくりの卓上ボール盤です。
ドリルドライバーに比べて、穴の精度が高いのはもちろん、テコの原理で刃を上下させるため楽に穴あけができる仕組みになっています。
万力付きで静音性に優れているのも◎。

無負荷回転数 (50Hz)450/730/1,330/2,170/3,000 min-1
(60Hz)540/880/1,600/2,610/3,600 min-1
穴あけ能力 鉄工 13mm
木工 24mm
最大チャックサイズ 1.5~13mm
電源 単相100V
寸法 48L × 26W × 72H cm
重量 34kg

ハイコーキ 卓上ボール盤 B13RH

(引用:モノタロウ

B13RHは、プロ専用でパワフルさが自慢です。
100Vの卓上ボール盤でトルク不足の場合には、こちらのモデルがオススメです。
スピンドルの回転数はベルトとともに5段階に調節可能で、穴あけ作業が非常に効率よくできます。
大型のモデルですが操作はごくシンプルでわかりやすく、ハンドルは片手でも簡単に操作できます

無負荷回転数 (50Hz)3,000/2,000/1,420/800/500 min-1
(60Hz)3,600/2,400/1,700/960/600 min-1
穴あけ能力 鉄工 13mm
最大チャックサイズ 13mm
電源 三相200V
寸法 ‎99 × 46.8 × 26.4 cm
重量 55kg

マキタ 卓上ボール盤 TB131

軸ブレしづらく、快適に作業を実現できるのが、マキタのTB131です。
角材から丸材までスピーディーに穴あけができますし、アクリル板にも対応できます。
ベルトの掛け替えで5段階に変速が可能なので、作業内容や使用する素材に合わせて細かく変更でき、部材を誤って割ってしまうことも防げます。
チャックからテーブル面の距離は165mm、チャックからベース面の距離は255mmです。

無負荷回転数 (50Hz)570/890/1,300/1,900/2,670 min-1
(60Hz)690/1,070/1,560/2,280/3,200 min-1
穴あけ能力 鉄工 13mm
木工 24mm
最大チャックサイズ 2~13mm
電源 単相100V
寸法 ‎47.2 × 34 × 25.4 cm
重量 20kg

SK11 卓上ボール盤 SDP-300V

SDP-300Vは穴あけの深さ調整機能付きの卓上ボール盤で、一定の深さでまっすぐに穴あけが可能です。
金属への穴あけ作業の際には必ず、材料に合った切削油を塗布しましょう
回転速度とベルト掛替式速度はどちらも5段階に調節可能で、部材に合わせて自在に調整することで作業効率を上げることができます。
テーブルの角度も、左右45度まで傾斜ができて便利です。

無負荷回転数 (50Hz)700~3,000 min-1
(60Hz)600~2,600 min-1
穴あけ能力 鉄工 8mm
木工 24mm
最大チャックサイズ 13㎜
電源 単相100V
寸法 47L × 19W × 59.2H cm
重量 18.5kg

高儀 卓上ボール盤 BB-300A & 高儀 卓上木工バンドソー RBS-195A

こちらは高儀の卓上木工バンドソーRBS-195Aとセットの卓上ボール盤BB-300Aです。
金属よりも木材・プラスチック・軟鉄板などの穴あけに向いてい、回転速度は5段階変速できます。
深さ調整機能を使えば、連続する作業にも便利です。
小さい材料もしっかり固定できるバイス付で、小さな部材から大きな部材まで対応できます。

無負荷回転数 (50Hz)460~2480 min-1
(60Hz)570~3050 min-1
穴あけ能力 鉄工 13mm
木工 24mm
最大チャックサイズ 1.5~13mm
電源 単相100V
寸法 約奥行48 × 幅27.5 × 高さ73 cm
重量 22kg

卓上ボール盤の使い方

ここからは一般的な卓上ボール盤の使い方について紹介します。

テーブルの高さを調整

卓上ボール盤は「ドリルの長さ」「穴の深さ」「工作物の対象」によってテーブルを調整するところから始まります。

テーブルの後ろにあるクランプをゆるめ、テーブル横のハンドルを動かすことで上下に動くため、テーブルを適切な位置に調整しましょう。

なお、テーブルもコラムを中心に旋回するため、適した位置を決めてクランプを締めてください

※円テーブルの場合:テーブル下にあるクランプを緩めると、テーブルの回転ができ、溝の位置を選ぶことができます。

ドリルをチャックに固定

次にドリルをチャックに固定しますが、このときにゴミやチリなどを取り除いてください。

その後ドリルが空回りしないようにしっかり締め、チャックの内部が傷まないようにしましょう

ドリルの取り付け

卓上ボール盤ではプーリのベルトを替えることで回転数の変換を行うのがよく見る構造です。

ベルト替えはプーリをハンドルで手前に移動させて張りを緩め、大きいプーリから外しましょう。

なお、ベルトの張りは緩めすぎると動力の伝達が弱く、張り過ぎるとモータを傷めるため注意してください。

まとめ

いかがでしたか?
今回は、木材や金属に垂直な穴あけをするのに使用する卓上ボール盤について解説をさせていただきました。
どれもよく似たように見える卓上ボール盤ですが、機種によって大きさや穴あけ能力が大きく異なります。
事前に作業内容や加工する素材、現場の大きさなどを考慮したうえで、適切なモデルを選びましょう。

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