【2022年版】真空ポンプとは？おすすめ機種・選び方を徹底解説！

　

真空ポンプは、真空引きをする際に必要な機材です。
真空ポンプを使って真空状態を作り出し、その特性を活かして加工や製造を行うことができます。

エアコンを設置する際に、真空状態を利用して配管内の水分を取り除くためにもよく使用されます。
そのため、エアコンの設置やメンテナンスを請け負う業者の方にとっては必須の機材です。

真空ポンプはさまざまなメーカーからいろいろな機種が販売されているため、どれを選べばいいかわかりにくいのが現状です。
そこで今回の記事では、真空ポンプの特徴や選び方の解説と、記事の後半ではアクトツールが選んだオススメの真空ポンプをご紹介します。

真空ポンプとは？

真空ポンプとは、真空を作り出し、真空の特性を使って加工や製造を行うことのできる装置です。
真空技術は、さまざまな分野の業界で利用されています。

まずは、エアコンの配管の設置です。

エアコンにはよく室内で使用している室内機と室外機があり、配管によってつながっています。

エアコンを設置する際にこの配管内に水や空気が残っていると、冷房の流れを妨げてしまい、冷房の効果を半減させてしまう可能性があります。

そこで登場するのが真空ポンプです。
真空ポンプを使えば、冷房配管内の空気を吸いだして真空に近づけて、真空乾燥で水分も取り除くことができます。

また、真空ポンプは製造業などでもよく活用されている機材です。

例えば液晶ディスプレイ・ソーラーパネルなどや、フリーズドライの食品からさまざまな医療機器なども、真空ポンプを利用して製造されています。
私たちの生活にも馴染みのあるこれらの製品は、実は真空の特性を利用して開発されているのです。

真空ポンプの種類

AC電源

AC電源式は、一般的な家庭にもある単相100Vで動くタイプです。

小型のものから大型のものまで、さまざまな大きさの機種が対応できます。

電源に繋がなくてはならないので、どこにでも持ち運べる手軽さはありませんが、同じ場所にずっと設置して使う場合にはオススメです。

導入コストも充電式と比べて安く済みます。

充電式

充電式はなんといってもコードレスで使えるので、機動性を重視するならオススメです。
一般的な充電式工具と同じように、14.4Vや18Vバッテリーを取り付けて使用します。

AC電源式と違ってバッテリー代などの導入コストがかかりますが、すでにバッテリーをお持ちの場合はバッテリーが使いまわせます。
その際、互換性に注意しましょう。

真空ポンプの選び方

電源

まずは、電源のタイプで選びましょう。
先ほどご紹介したように、電源は大きくわけてAC電源式と充電式の2種類があります。
電源のある場所で使用する場合には電源式を、屋外など電源のない場所で使用する場合には充電式が便利です。

排気速度

排気速度とは、1分間に排気できる空気量をいいます。
この数値が高いほどパワフルに働いてくれるので、短時間での作業を終えることが可能です。
排気速度が高いものほど、より大型の空調機器にも対応できます。

下記は、排気速度と適用空調機器の目安を表です。

真空到達度

真空到達度とは、完全な真空である絶対真空にどれだけ近づけるかを表した値です。
単位はミクロンです。
真空到達度の数値が小さくなるほど真空ポンプの性能が高いということになるので、真空到達度は真空ポンプの能力を表す基準にもなります。

一般的な真空ポンプは375ミクロン以下で、高性能な機種では7.5ミクロン以下になるものもあります。

付加機能

真空ポンプには、性能向上のための様々な付加機能を搭載している機種があります。

2ステージ式

真空ポンプには一般的なシングルステージ式と2ステージ式の2種類があります。
違いは中のローターの数で、シングルステージ式には1つ、ツーステージ式には直列につながれた2つのローターが備わっています。
ツーステージ式は、2つのローターで吸気や圧縮をするのでパワーが強く、シングルステージよりも高い真空度を作ることが可能です。
また、ローターへの負荷を抑えた運転ができます。

4ポールモーター

真空ポンプのモーターには、一般的な2ポールモーターと4ポールモーターの2種類があります。
ポールというのは電極の数を表しています。
一般的な2ポールモーターに対して、4ポールモーターは少ない回転数でも高いトルクを発生させることが出来るので、より静かで熱を持ちにくいという特徴があります。

逆に、2ポールモーターは体積が小さくて済むので、真空ポンプ本体の小型軽量化につながります。
普通の家庭にもあるエアコンの場合は2ポールモーターでも十分使えますが、大型パッケージエアコンなど真空引きの時間が長い機種に使用する場合は、4ポールモーターを選ぶといいでしょう。

おすすめの真空ポンプを厳選紹介！

AC電源式

イチネンTASCO オイル逆流防止弁付ウルトラミニツーステージ真空ポンプ TA150SW

TA150SWは、3.75kgという小型・軽量さながら、大排気量を誇る高性能を兼ね備えたモデルです。
ガスバラスト弁によって、空気を吸わせることでオイルに溶け込んだフロン等のガスを追い出し、スムーズに作業ができます。
ツーステージ式なので、吸気された空気は直列につながれた2つのローターによって、より高く圧縮されて排気します。
排気口と吸気口との間に大きな差圧が生じることにより、高い真空度を作ることが可能です。

イチネンTASCO 真空ポンプ オイル逆流防止弁付 TA150XD

TA150XDは、シンプルで使いやすいデザインがうれしいツーステージの真空ポンプです。
ルームエアコンはもちろん、家庭用冷蔵庫から小型のパッケージエアコンまで対応ができます。
小型・軽量なので、あらゆる現場に持ち運びするにも簡単です。
オイル逆流防止電磁弁付きなので、万が一の際のオイルの逆流も防止してくれます。

BBK 高性能ツーステージ真空ポンプ (オイル逆流防止弁付) BB-220C

BB-220Cは、ツーステージ・4ポールモーターの高トルクが自慢の真空ポンプです。
4ポールモーターによって、15ミクロン以下という真空到達を実現します。
特に大型空調機に使用する場合には、かなり確実に近い真空引きが可能です。
長時間運転に強いのも嬉しいところです。

BBK 高性能ツーステージ真空ポンプ (オイル逆流防止弁付) BB-240C

BB-240Cは、ツーステージ・4ポールモーターを採用しており、高い真空到達度が自慢です。
小型からの空調機から大型の空調機まで、これ1台でカバーできます。
トルク方真空ポンプを採用しているので長時間の運転にも安心です。
オイル逆流防ぐ弁付なので、確実な真空引きを得意としています。

BBK 高性能ツーステージ真空ポンプ (オイル逆流防止弁付) BB-260C

BB-260Cは、トルク方真空ポンプの高い排気速度を誇るモデルです。
長時間運転に強く、到達真空度は15ミクロン以上になります。
とくに大型の冷蔵庫や大型パッケージエアコンの使用にオススメです。
重量は20kgくらいあって重いのが難点となりますが、そのぶん排気速度が高くパワーがあります。

充電式

パナソニック 充電真空ポンプ EZ46A3 デュアル(14.4V/18V対応) EZ46A3X-B

EZ46A3X-Bは、コードレスタイプでルームエアコン用のシングルステージ式です。
AC電源が不要なので、屋根や屋上などでも場所を選ばず作業ができます。
排気量を抑えた省エネ運転なので、環境にもよく、1回充電あたり約120分の運転を持続してくれます。
持ち運ぶ際にもうれしい軽量・コンパクト設計です。

イチネンTASCO TA150ZP-1 省電力型充電式真空ポンプ

TA150ZP-1は、省電力設計で長時間運転を得意とするモデルです。
運転時間は従来モデルと比較して約3倍のロングライフ設計となっています！
バッテリーは18V・14.4Vどちらにも対応しているので、既にお持ちのバッテリーにも合わせられます。
電源不要なのでどんな場所でも作業ができるので、室内はもちろん屋外での作業にもオススメです。

BBK 2ステージ式小型充電式真空ポンプ RP-225-H-H

RP-225-H-Hは、充電式にはめずらしいツーステージ仕様のモデルです。
バッテリーには18Vを使用し、充電が満タンにするには約60分ほどかかりますが、50分間の連続運転ができます。
ブラシレスDCモーター搭載しているので、軽量ながらもハイパワーが自慢です。
別売りのアダプタを取り付ければ、マキタ製18Vの充電池でも使用できます。

アサダ VP150 充電式真空ポンプ 1.5CFM-BN

CFM-BNは、バッテリーを装着しても3.6kgという小型・軽量なモデルです。
とくに電源のない、持ち運びの多い現場では重宝します。
マキタのバッテリーBL1850を採用しているので、既にマキタのバッテリーをお持ちの方にはとくにオススメです。
新型マグネットモーターで高真空20Pa（150ミクロン）を実現。
万が一バッテリーが切れて停止しても、オイル逆流防止弁ボールバルブで確実にオイルを遮断してくれます。

アサダ 充電式真空ポンプ4CFM-BN VP-400

4CFM-BN VP-400は、連続稼働できるバッテリ式真空ポンプです。
オートスイッチング機能が搭載されており、バッテリーLの電池が切れる前にLEDランプが点滅＆ブザーが鳴り、電池が切れるとバッテリーRに切替わります。
切れたバッテリーLを予備バッテリーと交換すれば、Rが切れたときに再びLへ切替るので、充電されたバッテリーを装着し続ければ、L－R－L－Rと切替り、長時間運転が可能となります。

まとめ

いかがでしたか？
今回の記事では、真空ポンプについて解説させていただきました。

一般の方にはあまり馴染みのない真空ポンプですが、エアコンの配管設置の際や製造業などでよく使用されていたりと、とても重要な機材のひとつです。
ご紹介した選び方のポイントを抑えて、ご自身の状況にあった真空ポンプを選んでみてくださいね。

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