インパクトドライバーのバッテリーの違いって?14.4V/18V/36V

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インパクトドライバーバッテリー違い
工具のプロ  サルトくん
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ひと昔前まで、インパクトドライバーといえば、コンセントにつなぐコード式が主流でした。
しかし、リチウムイオン電池の小型化・軽量化が進んだことで、現在では充電式のインパクトドライバーが主流となっています。
充電式のタイプは取り回しに優れ、屋外でも気軽に使えることから、プロ/DIYユーザーを問わず広く愛用されています。

そんな充電式インパクトドライバーにも、難点がひとつ。バッテリー規格の問題です。
家庭用コンセント(単相100V)につなぐコード式と違って、充電式の規格は多岐にわたります。製品を選ぶ際は、バッテリーの互換性に気をつけないと後悔するかも……。

そこで今回は、インパクトドライバーのバッテリーに焦点を当て、その種類や互換性について解説します。

インパクトドライバーはもちろん、充電式電動工具の購入で迷っている方にも、役に立つ情報が満載です。ぜひご一読ください!

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インパクトドライバーのバッテリーの種類はなにがあるの?

手元にインパクトドライバーがある方は、バッテリーに記載のスペックを見てみましょう。手元にない方は、店頭の製品やカタログで確認してみてください。

「○○V」「○○Ah」という数字に気がつきましたか?
インパクトドライバーに限らず、充電式電動工具のバッテリーは、この「V=ボルト(電圧)」「Ah=アンペア(電流)」によって区分されます。

「電圧と電流って何が違うんだっけ?」という方のために、ここで簡単に説明しておきましょう。

アンペア(電流)

アンペア(電流)とは、電気が流れている量のことこの数字が大きい方ほど、バッテリーが長持ちします。

インパクトドライバーのアンペア数は1.5Ah~6.0Ah程度です。ちなみに、一般的なスマホのバッテリーは2Ah~3Ahほど。やはり電動工具というだけあって、大容量のバッテリーが使われています。
業務用に購入する場合、できるだけアンペア数の大きい製品を選ぶと、充電回数が減らせて作業効率もアップするでしょう。
反対に、DIY用途として購入するのであれば、アンペア数が小さい製品でも十分に事足ります。サイズも小さいので、取り回しが楽になりますよ!

ボルト(電圧)


ボルト(電圧)とは、電気を押し出す力のこと。この数字が大きい製品ほど、高出力での動作が期待できます。
ビスを素早く正確に締付けなければならないインパクトドライバーにとっては、まさに要といえる数字です。

インパクトドライバーの場合、現在の主流となっているのは14.418V36Vの製品です。電圧によって製品の特徴が異なるので、以下で詳しく見ていきましょう。

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インパクトドライバーのバッテリーの種類ごとの違いは?

参考として、国内3大メーカーのカタログを見てみましょう。インパクトドライバーの主要製品(主にプロ向け)は以下の通りとなっています。

マキタ
ハイコーキ
パナソニック
36V
(40V)
18V
EZ76A1(※)
EZ75A7(※)
EZ75A1(※)
14.4V

※パナソニックに関しては、18V/14.4Vの両バッテリーに対応した製品が展開されています。

(2021年4月現在)

このように、現行製品の多くは14.4Vと18Vであり、一部の上位機種に36V(40V)が採用されています。

3種類の電圧ごとに、製品の特徴を見てみましょう。

14.4V:DIYモデルの主流


14.4Vのバッテリーは、DIYユーザー向けの製品に多く使われています。

バッテリー本体が小型で、取り回しに優れている点が最大の魅力。その一方で、連続使用時間が限られる、高出力には適さないといった欠点もあります。

また、バッテリー単体の値段が安いことも大きな特徴です。大手メーカーの純正バッテリーで1万円前後から、サードパーティ製のバッテリーなら数千円前後と、比較的リーズナブルな価格で購入できるでしょう。

18V:プロ向けモデルの主流


14.4Vに代わって普及が進んだ18Vは、現在、プロ向けモデルの主流となっています。

14.4Vに比べて出力が高く、連続使用にも堪えられる点がメリットです。ただし、その分バッテリー本体が大型で重たく、取り回しに難のある点がデメリットといえます。

バッテリー単体の価格はメーカー純正品で1万5000円前後、サードパーティ製で数千円となっており、正直にいって14.4Vとの差はそこまで大きくありません。

海外市場はすでに18Vが席巻しており、かなり安価の製品も流通しています。

36V:一部のハイエンドモデル


上で述べたように、電動工具のバッテリーは14.4V⇒18Vと進化を遂げてきました。そして現在、18Vに代わる製品として、36Vのバッテリーが登場しています。

たとえば、マキタのTD001Gは、36V(満充電時40V)の高電圧を活かし、最大締付トルク220N・mのパワーを実現したフラッグシップ。

また、ハイコーキのWH36DCも、36Vの電圧をフルに発揮し、素早くブレない締付けを可能にした製品です。

36Vが一般に普及するには、もう少し時間がかかる見通しです。とはいえ、最新のフラッグシップを求めているのであれば、今から購入しておいて損はありません。

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インパクトドライバーのバッテリーの互換性は?

ここまで、バッテリーの電圧による違いを解説しました。ところで、同じバッテリーを複数の製品で使いまわすことは可能なのでしょうか?

ここからは、バッテリーの互換性について見ていきましょう。

メーカー間の互換性はない

マキタやハイコーキ、パナソニックなど、大手メーカーはそれぞれ独自のバッテリー規格を採用しています。当然のことながら、メーカー間での互換性はありません。

裏を返すと、同一のメーカーであれば、複数の製品で同じバッテリーを使いまわせます。

インパクトドライバー、丸のこ、グラインダー、ブロワなど、同一メーカーで電動工具を揃えるメリットは大きいと言えるでしょう。

同じメーカーでも電圧が違うと互換性がない


注意点として、同じメーカーのバッテリーでも、電圧(V数)が対応していない工具には使いまわすことができません。

18Vのインパクトドライバーには、18Vのバッテリーしか装着できないということです。

例外は、ハイコーキやパナソニックの一部製品。
ハイコーキの場合は「マルチボルト」と呼ばれる36V/18V兼用の製品が、パナソニックの場合は「デュアル」機能に対応した18V/14.4V兼用の製品が該当します。

これらの製品に関しては、どちらの電圧のバッテリーを装着しても問題ありません。バッテリーを交換すると自動的に電圧が判別され、適切な回路で動作する仕組みとなっています。

安価なサードパーティ製のバッテリー


一般的なモバイルバッテリーと比べて、電動工具のバッテリーは充電・放電性能が格段に優れています。その分、価格が高くなるのは仕方ありません。

「もっと安いバッテリーはないの?」とお困りの方は、メーカー純正品ではない、サードパーティ製のバッテリーも探してみましょう。

サードパーティ製のバッテリーなら、価格は純正品のおよそ半額。ただし、性能面で劣っていることも多く、スペックを求める方には向きません。

余談ですが、アクトツールでの査定時、動作確認で煙や火を吹くサードパーティ製のバッテリーが往々にしてあります。

取り扱いに注意を要するものの、予備や交換用のバッテリーとしては検討の余地があるでしょう。

まとめ

今回は、インパクトドライバーをお探しの方に向けて、バッテリーの違いと互換性を解説しました。

プロやDIY上級者の方になると、所有する電動工具の数も多くなります。できるだけ互換性のある製品で揃えることで、費用が抑えられ、使い勝手も向上するでしょう。

現在は18Vの製品が人気となっていますが、新たに登場した36Vの製品も気になりますよね。各メーカーが開発にしのぎを削る分野だけに、今後の広がりに注目したいところです。

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