レシプロソー替刃の失敗しない選び方!種類や互換性をプロが解説
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- サルトくん
2021.03.23 2025.10.25
レシプロソーは、木材や金属、塩ビ管、さらには解体作業まで幅広く使える便利な電動工具です。
しかし「レシプロソーの替刃は種類が多すぎて、どれを選べばいいのかわからない…」と感じている方も多いのではないでしょうか。
実は、レシプロソーは本体よりも替刃選びが作業の仕上がりを左右する重要ポイントです。
用途に合わない替刃を選ぶと「全然切れない」「刃がすぐ曲がる・折れる」「切断面がガタガタになる」といった失敗につながります。
そこで本記事では、もう迷わないように用途別のレシプロソー替刃の種類と選び方をわかりやすく解説します。
まずは、素材に合わせた替刃の種類と使い分けから見ていきましょう。
目次
用途別!レシプロソー替刃の主な種類と使い分け方
レシプロソーの替刃は、切断する素材に応じて選ぶことが大前提です。
種類ごとの特徴を理解しておくことで、無駄なく効率的に作業ができ、仕上がりも格段に良くなります!
ここでは、代表的な替刃の種類と向いている用途を紹介します。
庭木の切断などにも使える「木材用」
木材用替刃は、木材の繊維を引き裂くことなくスムーズに切断できるよう設計された刃です。
DIY用途の木材カットから、庭木の剪定や枝払いまで幅広く使えます。
木材用と一口に言っても、実は「生木用(庭木・伐採向け)」と「乾燥木材用(DIY・建築材向け)」で刃の形状が異なるのが特徴です!
- 生木用:繊維が絡みにくいように刃が粗めで、アサリ幅が広く、湿った木でも詰まりにくい構造
- 乾燥木材用:刃が細かく、切断面をなめらかに仕上げられるため、加工やDIYに最適
木材の種類に合わせて刃を選べば「切れにくい」「刃が詰まる」といったトラブルを防げます。庭木の剪定など、生木を切る場合は必ず生木向けの木工刃を選びましょう。
繊維を効率よく切断できる「竹用」
竹を切る際に通常の木材用替刃を使うと、繊維が裂けたり、割れてしまったりすることがあります。
これは、竹の構造が「外側は硬く、内側は空洞で柔らかい」ため、切断時に力が偏りやすいことが原因です。
竹用替刃は、繊維を割らずに切り進めるための専用刃で、細かなピッチと特殊な刃形状により、割れを防ぎながらスムーズに切断できます。
細い竹でもバキッと割れにくく、切断面がきれいに仕上がるのが特徴です。
竹を美しく切断したい場合は、無理に木工刃で代用せず、竹専用刃を選ぶと作業効率と仕上がりが大きく変わります。
住宅の外壁などで多く使われる「ALC用」
ALC(軽量気泡コンクリート)は、住宅や建築の外壁・内壁などに使われる軽量建材です。
柔らかい素材ではありますが、切断時には粉じんが大量に発生しやすく、一般的な刃では摩耗が早く進む傾向があります。
ALC用替刃は、粉じんの排出性と耐久性を高めるための特殊形状が採用されています。
刃の間隔や形状が工夫されていることで、粉じんを効率よく逃がしながら切断できるため、刃の寿命が長く、作業ストレスも少なくなります。
建材のカットが必要なDIYや外壁補修などには、必ずALC対応の替刃を選びましょう。
ステンレス管などもスムーズに切断「鋳鉄管用」
鋳鉄管(ちゅうてつかん)は非常に硬い素材で、間違った刃を使うと刃が欠けたり、ほとんど進まないことがあります。
鋳鉄管用替刃は、超硬チップ(カーバイドチップ)が採用されており、高い耐久性と切断能力を持っているのが特徴です。
硬い金属を切断する場合でも力を入れすぎる必要がなく、スムーズに切り進めることができます。
また、火花が出る工具を使えない現場(ガス管周辺など)でも安全に切断できる点がメリットです!
鋳鉄やステンレスなど硬質金属を扱う場合は、必ず専用刃を選びましょう。
配管を切断するなら「塩ビ用」
塩ビ(PVC)パイプは比較的柔らかく切断しやすい素材ですが、摩擦熱で溶けやすいという特徴があります。
そのため、木工用の刃でも切れないことはありませんが、切断面が荒れたり溶着したりします。
塩ビ用替刃は、熱がこもりにくい刃形状になっており、溶け・詰まりを防ぎながらスムーズにカットできます。
仕上がりの美しさや作業スピードを求めるなら、塩ビ専用刃を選ぶのがおすすめです。
対象物の硬さで使い分ける「ステンレス・鉄用(金属用)」
金属用替刃は、切断する金属の硬さに応じて選ぶ必要があります。
種類は大きく分けて 「ステンレス用」と「鉄(軟鋼)用」です。
- 鉄(軟鋼)用:刃の山数(TPI)が粗めで切断スピードが速い
- ステンレス用:より硬い素材に対応するため、細かいTPIで耐摩耗性の高い素材(コバルトハイスなど)を採用
ステンレスは鉄より硬く、摩擦熱も生じやすいため、刃を間違えると切れにくいだけでなく短時間で刃が摩耗します!
金属加工では、素材に適した刃を選ぶことで、切断効率と刃の寿命が格段に変わります。
解体現場の作業効率を高める「解体用」
解体用替刃は、さまざまな素材を一度に切断できる「オールマイティ刃」です。
木材と一緒に釘やビスが混ざっているような解体現場で特に力を発揮します。
薄い金属、木材、プラスチックなど異なる素材が重なったものもまとめて切断可能です。
解体用刃は、耐久性が高いバイメタル構造や超硬チップが採用されていることが多く、折れにくく長持ちするのが特徴です。
素材ごとに刃を交換する手間が省けるため、作業効率が大幅に向上します。
【工具屋解説】失敗なし!レシプロソーの替刃を選ぶ3つのポイント
レシプロソー替刃を選ぶ際に最も重要なのは、「切断する素材に合った種類を選ぶこと」です。
ここでは、どんな作業にも共通して押さえておきたい3つのチェックポイントを紹介します。
1. 刃数(山数/TPI)・厚さ:切断スピードと仕上がりを左右する
替刃には「TPI(Teeth Per Inch)」と呼ばれる刃の山数が表示されています。この数値で切断スピードや仕上がりが大きく変わります。
| TPI(山数) | 特徴 | 仕上がり |
|---|---|---|
| 少ない(粗い刃) | 切断スピードが速いが振動が大きく粗く仕上がる | やや荒い |
| 多い(細かい刃) | ゆっくりだがきれいに切れる | なめらか |
また、刃の厚さにも違いがあります。
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薄い刃:切れ味が良く、きれいな仕上がり。ただし折れやすい
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厚い刃:丈夫で長持ちし折れにくいが、切断面はやや荒くなる
スピード重視なのか、仕上がり重視なのかによって最適な刃は変わります。
2. 刃の長さ:材料の太さに合わせて選ぶ
レシプロソーの替刃は、長さによって切断できる材料の太さが決まります。
一般的には、切断する材料の太さの2〜3倍の長さがある刃を選ぶと扱いやすく、無理なくカットできます!
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短い刃:細かい部分のカットや取り回しがしやすく、振動も少ない
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長い刃:太い材料を切れるが、振動が大きくなりやすい
例:直径50mmの木材 → 150mm程度の刃が目安
用途に応じて長さを選ぶことで、効率や安全性が大きく変わります。
3. 取付方法:タイプが異なると取り付けできない場合も
替刃には複数の取付方式があり、タイプが異なると本体に装着できない場合があります。
一般的に多いのは「ユニバーサルタイプ(Uシャンク)」で、多くのレシプロソーに対応しています。
ただし、一部の小型機種やメーカー独自規格では、別タイプが採用されていることもあります。
購入前には必ず本体の取扱説明書や型式を確認し、対応する取付方式の替刃を選ぶことが大切です。
メーカー違いのレシプロソー替刃に互換性はある?
「替刃はメーカーごとに規格が違うのでは?」と不安に感じる方も多いですが、結論からいうと、主要メーカーのレシプロソー替刃はほとんど互換性があります!
その理由は、多くのメーカーが共通規格である「ユニバーサルタイプ(Uシャンク)」を採用しているためです。
マキタ、ハイコーキ(旧日立工機)、リョービ(京セラ)、ボッシュなど、主要メーカーのレシプロソーのほとんどが、このUシャンクに対応しています。
ただし、例外もあります。
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一部の小型モデル
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初期型の旧モデル
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メーカー独自規格の機種(Bタイプなど)
これらは、替刃の形状が異なる場合があるため、購入前に取扱説明書や本体の型式を確認しておくことが大切です。
同じ「レシプロソー替刃」でも、取り付け方式が合わなければ使用できないため、互換性チェックは必須ポイントです。
レシプロソーの替え刃で迷ったらコレ!
「種類が多すぎて、どれを選べばいいかわからない…」という方におすすめなのが、マキタのレシプロソー替刃セットです。
用途別に複数の替刃がまとめて入っており、1セット持っておくと幅広い素材に対応できます。
マキタの替刃は、切れ味・耐久性ともにバランスが良く、DIYユーザーからプロ現場まで幅広く支持されています。
特に、木材と金属をどちらも切る場面が多い場合、セット品を持っておくと刃選びに迷わず済むのが大きなメリットです。
マキタが製造している6本入りのブレードを購入するのが無難ではないでしょうか。
金属用・木材用で刃の長さやピッチ数、形が決まったセット商品です。
並行輸入品となっているので、日本語の説明がないために注意が必要ですが、マキタなので品質には問題ありません。
マキタ製にしてはリーズナブルな価格で購入できるのでおすすめです!
Makita マキタ レシプロソー 替え刃6点セット 並行輸入品
最後まで読んでいただきありがとうございました。
「レシプロソーの替刃の失敗しない選び方!互換性や替刃使い分け解説」いかがでしたでしょうか?
この記事が皆様のレシプロソーの替刃選びの一助となれば幸いです。
なお、アクトツールではマキタ・ハイコーキ・ボッシュなどの有名メーカーのレシプロソーを多数ご用意しております!
お買い得品も多いので、ぜひ下記のボタンからあわせてチェックしてくださいね(^^)
【要確認】レシプロソーが切れないのは“本体の劣化”が原因かも?
「替刃を交換したのに、全然切れ味が復活しない…」
そんなときは、本体側に不調が出ている可能性があります。
レシプロソーは、刃だけでなく本体の駆動部やバッテリーの状態によっても切断性能が大きく左右されます。特に以下のような症状がある場合は、本体のトラブルを疑いましょう!
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モーターが弱く感じる、パワーが出ない
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動作が止まる、一定時間で自動停止する
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スイッチを入れても反応しにくい
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異音や焦げ臭いニオイがする
コードレスタイプの場合、バッテリーの保護機能(過負荷・高温)が働いて停止するケースも多く見られます。休ませてから再度使ってみても改善しない場合は、バッテリーの劣化や、本体内部のモーターの故障が考えられます。
替刃を変えても改善しない場合は、無理に使い続けず、修理または買い替えを検討した方が安全です。
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まとめ:レシプロソーの替刃は、用途と目的に応じて正しく選ぼう
レシプロソーは、替刃の選び方ひとつで切断スピードや仕上がり、作業効率が大きく変わる工具です。
まずは、切断する素材に合った替刃を選ぶことが何より重要ですが、あわせて刃の山数(TPI)・厚さ・長さ・取付方式にも注目することで、失敗なく選べるようになります。
木材・金属・塩ビ管・ALC・竹・解体用など、用途に応じた種類を揃えておくと、どんな現場やDIYでも柔軟に対応できます。
替刃を交換しても切断性能が改善しない場合は、本体の不調や劣化が原因の可能性もあるため、無理に使い続けず修理や買い替えも視野に入れることが大切です。
買い替えの際には、買取サービスを活用することで、費用負担を抑えることもできます。
本記事を参考に、用途に合った替刃を選び、快適に作業してください!



