【職人さん必見】現場での熱中症対策を徹底解説!
- Yoshida.K
2022.05.29 2022.05.29
現場ではたらく人ならば、ぜんいんが気をつけなければいけない熱中症。
朝礼や昼礼で現場監督さんから「熱中症に気をつけるようにして作業をおこなってください」と言われることも多いですよね。
しかし気をつけると言っても、熱中症の対策を知っておかなければいけません。
熱中症の症状はたくさんありますが、軽症ならめまいなど、重症になると取り返しがつかないケースになることもあります。
そこでこの記事では、現場で熱中症にならない注意点を紹介します。
記事後半からは「熱中症対策」を10個紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね(^^)
目次
熱中症とは?
「厚生労働省」のサイトを参考にすると、熱中症とは
高温多湿な環境に長時間いることで、体温調節 機能がうまく働かなくなり、体内に熱がこもった状態
としています。
暑い日に外で作業をする中で、体内の水分・塩分が不足することで起きる症状です。
熱中症の症状としては「めまいや手足のしびれ」など軽症なものから、歩けなくなるような重症なものまであります。
上記は「国土交通省」が発表した、各業種ごとの「熱中症の発生状況(平成23年〜27年)」です。
もっとも数値が高いのはご覧のとおり建設業です。
そのため建設業ではたらく方々は、とくに熱中症対策をするひつようがあります。
建設業はきほんてきに、冷房がきかないところで作業をします。
施行中のマンションに冷房はないですし、あっても勝手に使用するわけにはいきません…。
シートパイル(鋼矢板)をはじめ、現場内には空気の流れを止めてしまう建材・重機もたくさんあります。
つまり、建設業は熱中症になりやすい職種と言えます。
そのような理由もあり、建設業で働く方は熱中症対策が大切です。
そこで次章から、現場で熱中症にならないように「注意点」をみていきましょう。
現場での注意点は?
建設現場で熱中症にならないために注意する点は、下記のとおりです。
–気温
–作業時間
–作業環境
それぞれカンタンに見ていきましょう。
気温
かならず注意する点が「気温」です。
とうぜんのことになりますが気温が高ければその分、熱中症になる可能性は高くなります。
とくに6月〜9月は熱中症になりやすい季節なので、天気予報をチェックしましょう。
「環境省」は3時間ごとの「暑さ指数」を公開しているので、参考にしてください。
気温が高いことを事前に知っておけば、どの程度熱中症対策をすればもわかるようになります。
作業時間
次に大事なのが「作業時間」です。
建設現場では「10時」や「15時」などにみじかい休憩をはさむことが多いです。
しかし、とくに熱中症になりやすい暑い日は1時間に1回などこまめな休憩をとることも大事となります。
さらに通常の休憩時間よりも長く時間をとり、しっかりと身体を休めて水分補給をとることも大切です。
ちなみにあるケースでは、現場監督が計測器をつねに持ち歩き、暑さの計測値が「厳重警戒」になったときは作業を休止する現場もあるようです。
また、現場でフレックス制度があるなら利用するのもアリです。
比較的涼しい時間がおおい早めから作業をし、できる限り暑い日に作業をするのを避けるのも一つの方法となります。
作業環境
最後に大事なのが「作業環境」です。
作業環境と言っても「スポットクーラー」や「ミストファン」の導入などコストをかけるものから、温度計・湿度計を設置するなどがあります。
手軽にできる環境整備でも「30度を超えたら1時間に休憩・水分補給をする」などルールを作ることで、ゆうこうな熱中症対策になるでしょう。
また、作業中は水分を持ち歩きこまめに水分補給をすることも大事となります。
「自分は大丈夫!」と思っていても、とつぜんやってくるのが熱中症です。
さらに自覚しないまま脱水の症状がすすんでいるときもあるので、注意がひつよう。
熱中症になると作業も止まってしまいますし、業務の効率から見てもデメリットしかありません。
もし熱中症になった場合の応急処置
もし誰かが熱中症になってしまった場合、すぐに対応をすることが大事です。
軽症・重症いずれにせよ、すぐにクーラーの効いた休憩所など涼しい場所へ移動しましょう。
休憩所が遠い場合などは、風通しのよい日陰のばしょへ移動してください。
また、水分・電解質をふくんだ飲料をすぐに補給するひつようがあります。
そのため夏場は、休憩所などにOS-1などを準備しておくのもオススメです。
身体を冷却する
涼しい場所へ移動した後は、身体を冷却しましょう。
衣服・ベルト・ネクタイなどをゆるめ、身体から熱を放熱します。
皮膚に冷水をかけ、扇風機などを使用し身体を冷やしましょう。
氷のうなどがあれば、脇・太ももの付け根にあてがい、太い血管を冷やすこともあわせておこなってください。
意識がハッキリしていれば、塩分・電解質をふくんだ飲料を飲ませるようにしましょう。
ただ意識がハッキリしていなければ、無理に飲料を飲ませるのはNG。
あやまって水分が気道に流れ込む可能性があるためです。
意識がハッキリしない場合などは、ためらわず救急車を呼びましょう。
ここまでの熱中症になった時の対応は「熱中症が疑われる時の応急処置(大塚製薬)」を参考にしております。
現場での熱中症対策10選!
ここからは、建設現場での熱中症対策グッズを10個紹介します。
ぜひ、参考にしてくださいね。
経口補水液
最初に紹介するのが、水・塩分・糖分がバランスよく含まれており身体に速く吸収される「経口補水液」です。
スポーツドリンクなどに比べて電解質濃度も高いのが特徴。
糖濃度はひくい飲み物で、脱水症や熱中症ならば経口補水液の方が良いとされます。
休憩室に置いておいたり、もしできるならば現場へ持ち歩くのもアリです。
ちなみにゼリータイプの経口補水液もあります。
塩タブレット
タブレット式で塩分がすぐに取れるのが特徴の「塩タブレット」です。
個包装になっており、いつでもすぐに塩分補給が可能。
休憩室に置いておき、たまにつまんでも良いでしょう。
スポーツドリンク味と塩レモン味の二つがあります。
シャツミスト
作業着にスプレーするだけでヒンヤリ感が続くシャツミスト。
汗をかくたびにヒンヤリ感を得ることができ、汗のにおいや除菌の効果も。
※全ての菌は除菌しません
猛暑の中でもシャツミストをつけると「すごい冷える」という感想もあり、利用している職人さんもおおい印象です。
えりや背中などに吹きかけるのがオススメ。
冷却タオル
冷感機能素材を使用しているタオルです。
水に濡らしてしぼるだけでヒンヤリした冷たさを実現します。
水分が残っている状態なら振るだけでひんやり感が復活し、長時間の作業にもピッタリです。
上記冷却タオルの吸水性は普通のタオルの4倍で、たくさん汗をかいても安心。
ボトルが付属されており、濡れたまま現場へ持ち運ぶこともできます。
現場へ到着したら振って使用することで、ひんやり感が持続しますよ。
携帯扇風機
首からかけることができる携帯扇風機。
両手も空くので、作業内容によってはかけることができるでしょう。
軽量で使いやすく、首・顔に風をピンポイントで当てることが可能。
最大で7時間程度利用できる機種もあり、長時間の使用ができます。
ボディペーパー
運動後などによく使われるボディーシートですが、熱中症対策にもなります。
使用することでひんやり感が続き、汗のベタつきやニオイも拭き取るため、作業の間に使用するのもアリです。
現場作業だとしゃがんだりすることもありますよね。
その時のベタつきを抑えるのにもピッタリです。
一枚で全身を拭けるほど厚手なシートがおおく、コスパも良いです。
GATSBYを使っている方が多い印象。
コンプレッションウェアー
作業着のインナーとしてよく利用される「コンプレッションウェアー」。
吸湿性・速乾性にすぐれており、夏場の作業にもってこいのウェアーです。
汗をかいてもすぐに乾くのが大きな特徴。
汗が蒸発する気化熱を利用して身体を冷やしてくれます。
夏場は着たときに「ひんやり感」がある接触冷感タイプがオススメ。
また、抗菌・消臭機能のあるコンプレッションウェアーもあるので、用途に合わせて利用してくださいね。
アームカバー
コンプレッションウェアーは長袖がおおく、腕をまくることができないケースもあります。
そこで活躍するのがアームカバー。
アームカバーは、二の腕から手首までをカバーする服です。
機能は上記で紹介したコンプレッションウェアーと似ていますが、カンタンに着脱できるのがポイント。
また、半袖のコンプレッションウェアと一緒に着るのもオススメです。
アイスベスト
アイスベスト(フリーザーベスト)は、背中・脇の下部分にポケットがあります。
そのポケット内に保冷剤を入れることができ、ちょくせつ保冷剤が身体の熱を冷やすベストです。
保冷剤の使用時間には限りもありますが、予備の保冷剤を準備することで一日使用することもできます。
じわじわ職人さんの間でも人気になっている熱中症対策グッズですね。
ファンジャケット
ファンジャケットとは、バッテリーで可動する小型ファン付きの作業服です。
上着に電気ファンがついており、服の中に外気が取り込まれます。
結果、汗が蒸発して身体を冷やすことで、涼しく作業ができます。
近年空調服を取り入れている現場もおおく、なかには元請けから貸し出しされるケースもあるようです。
夏場の仕事を快適にし熱中症予防になるため、オススメとなります。
保冷剤を入れて利用できるファンジャケットもあり、涼しくてオススメです。
ちなみに「【2022年最新】ファンジャケットのおすすめ商品・選び方」という記事があるので、ぜひ参考にしてくださいね。
まとめ
いかがでしょうか?
今回は熱中症の基礎知識に加え、熱中症にならないための注意点を解説しました。
また、現場での熱中症対策として有効なグッズなども10個紹介したので、ぜひ参考にしてください。
熱中症をじぜんに防ぐことで、健康面・作業面どちらも有益です。
この記事を参考に、暑い夏を乗り切りましょう!
それでは、最後までご覧いただきありがとうございました。
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システム開発課 Yoshida.K プロフィールはこちら
新卒で入社し、店舗での買取・販売スタッフ経験を経て現在は、アクトツールのマーケティング責任者として活躍中。多くのお客様との接客経験から得た工具に関する知識を活かして、ホームページの監修をメインに行っています。