ティグ溶接機について徹底解説!おすすめや選び方まで!

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ティグ溶接機
       

さまざまな溶接方法のなかでも、美しい仕上がりや火花がでにくくて安全、騒音が小さいなどの特徴があるティグ溶接(TIG溶接)
ティグ溶接は、ステンレス・アルミ・鉄などの幅広い金属の溶接が行える汎用性の高い溶接方法です。
ティグ溶接機はすべて似たようにみえて、制御方式や電源など実はさまざまな種類があり、作業者の状況に合わせて適切なモデルを選ぶのが重要です。

そこで今回の記事では、そんなティグ溶接の概要の説明から、ティグ溶接機の正しい選び方の解説をしていきます。
記事の後半では、中古工具専門店であり、工具のプロであるアクトツールが選んだ、おすすめのティグ溶接機をご紹介します。

現在ティグ溶接機を探している方や、ティグ溶接機ってなに?という方も、ぜひ参考にしてみてくださいね!

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ティグ溶接機とは?

(引用:キーエンス

TIG(Tungsten Inert Gas)溶接は、アーク溶接の一種です。
火花を飛び散らすことなく、ステンレスや鉄、アルミなどさまざまな金属の溶接が行える溶接方法です。
放電用電極に用いるタングステン(Tungsten)電極は、消耗しないという特徴があります。
アルゴンガスなどの不活性ガスをシールドガスとして使用し、電極と素材の間で高温のアークを発生させて、その熱で材料同士を溶かして溶接します。
溶加棒を用いての溶接なので、作業は時間がかかりますし慣れが必要となりますが、アークが安定する溶接方法のひとつです。

✔ メリット

火花が出にくいので仕上がりが美しくなりやすく、比較的安全に作業ができます。
火花がない分騒音も小さく抑えられます。
アルミ・ステンレス・鉄などさまざまな金属の溶接に使えるので、汎用性の高い方法です。

✔ デメリット

シールドガスが風の影響を受けやすいので、基本屋外での使用には向いていません
屋外で溶接をするならガス無しで使えるアーク溶接機が向いています。
また、自動でワイヤーが供給される半自動溶接とは違い、ティグ溶接で自分で溶加棒を持って溶接をすることになります。
そのため、どうしても作業に時間がかかるので作業効率の良い溶接方法ではないかもしれません。

インバーター

インバーターとは、周波数と電圧を自由に設定した交流電流を作るための装置です。
コンセントからの交流電流を、任意の周波数や電圧に変更するために使われます。

コンセントから供給される電圧と周波数は場所によって異なり、東日本なら100V、50Hz、西日本なら100v、60Hzと決められています。
モーターの回転数は周波数によって決まるため、コンセントとモーターを直接つなぐだけでは、回転数を連続的に変化できません。
そこでインバーター装置を用いて、周波数を変えることによってモーターの回転数を変化させることができるのです。

溶接機の場合、コンセントからの交流電源を整流して直流とし、インバーター回路で数kHz~数10kHzの高周波交流に変換して変圧器に入力します。
その後、再び直流に戻して溶接電源としています。

一般的にティグ溶接機の制御方式は、インバーターとデジタルインバーターの2種類です。

パルス溶接

パルス溶接とは、高い電流(パルス電流)と低い電流(ベース電流)を周期的に切り替えて溶接をする方法です。

薄い金属板の溶接をする場合、電流が常に高いと溶けて落ちてしまいますし、低いと溶け込みに時間がかかって歪みなどの原因になってしまうこともあります。
パルス溶接であれば、パルス電流で瞬間的に高温で溶かして、ベース電流で凝固するという抑揚のある溶接が可能です。
より失敗を防ぎながら慎重に溶接作業ができますよ。

基本的には薄板にはパルス、厚板にはパルスなしで溶接をするといいでしょう。

直流TIG溶接と直流/交流TIG溶接

ティグ溶接機には、直流と直流/交流があります。

アルミニウムやマグネシウムの溶接には、酸化膜をクリーニングすることができる交流を使います。
アルミニウムやマグネシウムは酸化しやすい金属で、正極性で溶接をすると母材の内部が先に溶けて溶接することができません。
逆極性であれば、母材側から電子が放出されるので酸化膜を取り除いて溶接ができます。
ただし長時間の溶接には向いていないので、正極性の溶け込みの良さと逆極性のクリーニング作用の両方を合わせた交流の溶接方法が適しています。

アルミニウムやマグネシウムを溶接する方は直流/交流のものを、アルミニウムやマグネシウムを溶接しない方は直流のものを選ぶとよいでしょう。

ティグ溶接機の種類と選び方を解説!

ティグ溶接機を選ぶ際のポイントは、制御方式・電源・メーカーの3つです。
それぞれ以下で解説していきます。

制御方式 

制御方式は、前述したとおり大きく分けてインバーターデジタルインバーターの2種類があります。
インバーターとは、周波数と電圧を自由に設定した交流電流を作るための装置です。
デジタルインバーターは、通常のインバーターよりもさらに細かく電圧の調整をすることができます。

制御方式によって値段も変わります
細かい調整のできるデジタルインバーターの方が値段は高価です。
そこにさらに溶接条件を記憶・再生する溶接管理機能や、マイクロティグ溶接機(きわめて短い時間のアークで瞬間的に母材を溶かせる機能)などのプラスαの機能が付くと値段が上がります。
さらには、出力電流も大きければ大きいほど値段は高価になります。

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電源

電源は大きく分けて、

  • 単相200V専用
  • 単相100V/200V兼用
  • ガソリン・ディーゼル(軽油)

の3種類があります。
200V専用のものよりも、100V/200V兼用のほうが性能があがるので値段もあがります。
また、ガソリン・ディーゼルを燃料とするタイプは大きさも数100kg台と大きくなりますし、処理能力があがるので値段もさらに高額です。

メーカー

(引用:SUZUKID

ティグ溶接機は、国内のさまざまな有名メーカーから販売されています。
もともと溶接機は工業などでの使用が一般的だったので、どのメーカーもプロ仕様の大型溶接機の販売が主でした。
最近ではDIYブームもあって、趣味や日曜大工の範囲でも手を出しやすい小型の家庭用溶接機も増えてきています。

小型溶接機のパイオニアといえばスズキッドが有名です。
割りと小型で値段もお手頃な一般用の溶接機の販売が多く、溶接ワークショップや技術レッスンなども開催しています。
溶接機や溶接時に必ず必要になる保護具なども多く取り揃えているのはマイト工業
小型のものから大型のものまで、溶接に関する道具はすべて揃えることができます。
溶接機や発電機で有名な新ダイワ、溶接機をはじめとする工業機器では育良精機も人気があります。
その他にも、RILAND・ダイヘン・デンヨーなども有名です。

ティグ溶接機のおすすめ機種をご紹介します!

ティグ溶接機の性能や、選び方のポイントが抑えられましたか?
ここからは、工具のプロであるアクトツールが選んだオススメのティグ溶接機をご紹介します。
単相200V、単相100V/200V兼用、エンジン溶接機にわけて、それぞれで人気機種をピックアップしました。

単相200V

RILAND CT416Ⅱ直流マルチ溶接機 200V


まずは、RILANDのCT416Ⅱです。
1台でアーク溶接・ティグ溶接・プラズマ切断ができる、1台3役のマルチな溶接機です。
多彩な作業ができるのでコスパも◎。
ティグ溶接を使用する場合はアルゴンガスが、プラズマ切断を使用する場合はコンプレッサー(1.5~2.0馬力以上)が別途必要になります。

制御方式 インバーター
定格入力電圧 単相200V
定格使用率 60%
出力電流範囲 10~160A
重量 15kg

スター電器製造(SUZUKID) 直流インバータ アーク溶接機 アイマックス200 SIM-200


つづいては、SUZUKIDのSIM-200です。
軽量かつコンパクトなアイマックスシリーズで、プロの納得の200Aモデルです。
液晶デジタルパネルが搭載されているので、操作も簡単。
微細な出力設定まで対応できます。
インバータ制御で出力電流が制御され溶接品質が向上、安定したビード形状を保てます。

制御方式 インバーター
定格入力電圧 単相200V
定格使用率 25%(40C)
出力電流範囲 20~200A
重量 5.1kg

TIG200P 交流 直流 AC/DC 切替式 インバーター TIG 溶接機


つづいては、TIG200PのAC/DC 切替式溶接機です。
ティグ溶接・MMAアーク手棒溶接ができる、1台2役の交流・直流兼用インバーター溶接機です。
交流・直流を自在に切替えて、あらゆる金属のティグ溶接ができます。
ティグ溶接をする際はアルゴンガスが必要になります。

制御方式 インバーター
定格入力電圧 単相200V
定格使用率 60%
出力電流範囲 10~200A
重量 22kg

単相100V/200V兼用

スター電器製造(SUZUKID) 100V/200V兼用 直流インバータ溶接機 アイマックス120 SIM-120


こちらは、SUZUKIDのSIM-120です。
インバータ制御により、スムーズで安定したアーク、仕上がりになります。
使用率オーバー防止機能付なので、使用率を超えると自動停止するのでいざという時も安心です。
7kgと軽量で、持ち運びに便利な小型設計です。

制御方式 インバーター
定格入力電圧 単相100V/単相200V
定格使用率 35%
出力電流範囲 10~120A
重量 7kg

やまびこ 新ダイワ STW201DW 電気TIG溶接機


つづいては、新ダイワのSTW201DWです。
小型・軽量モデルで手軽に運搬できるので、工場内の移動や出張工事に適しています。
独自のオールデジタル制御により、低電流から高電流まで安定した溶接が可能。
また、高精度の定電流回路の採用により、常に設定した溶接電流を維持できます。

制御方式 インバーター
定格入力電圧 単相100V/単相200-220V
定格使用率 TIG 20%/TIG 60%
出力電流範囲 5~200A
重量 9.3kg

やまびこ産業機械 新ダイワ F330-K  TIG溶接機


つづいては、新ダイワのF330-Kです。
DIYでもプロの方でも満足できる品質で、趣味での使用や本格的な修理などにも使い勝手の良さが◎。
シンプルな構造で持ち運びにも適している、ポータブルティグ溶接機です

制御方式 インバーター
定格入力電圧 単相100V/単相200V
定格使用率 20-30%
出力電流範囲 80~145A
重量 30kg

ティグエンジン溶接機

新ダイワ 発電機兼用TIG溶接機  DGT300MC-W

まずは、新ダイワのDGT300MC-Wです。
オイルガード一体型の高性能ティグ溶接機(車輪付)で、出力電流は300Aクラス!
ティグ溶接はもちろん、手溶接でも高品質な溶接を実現できます。
低騒音かつエコ溶接/エコ発電に優れたモデルです。

制御方式 インバーター
燃料 軽油
定格使用率 40%
出力電流範囲 4~300A
重量 380kg

Denyo (デンヨー) TIG溶接機(エコベース) DAT-300LSE

最後は、デンヨーのDAT-300LSEです。
無段階Eモードのさらに環境に優しい設計で、燃費性能が大幅に向上しました。
電撃防止装置を標準装備しているので、万が一の際も安全に使用できます。
垂下特性と停電流特性から、アーク溶接特性を選べます。

制御方式 インバーター
燃料 経由
定格使用率 40%
出力電流範囲 4~300A
重量 334kg

まとめ

いかがでしたか?
今回は、幅広い金属の溶接が行えるティグ溶接機について解説をいたしました。

ティグ溶接は他の溶接方法と比べても火花(スパッタ―)がほとんどでないので、仕上がりも美しくなりやすい汎用性の高い溶接方法です。
種類が多く、どれもよく似たように見えるティグ溶接機ですが、実は制御方法やものによって価格帯もさまざま。
作業内容や使用状況によって、適切なモデルを選択することが大切です!

それでは、また次回の記事でお会いしましょう!

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工具専門ライター  Joju.S

工具専門ライター  Joju.S プロフィールはこちら

工具コラム記事の監修を担当させて頂いています。マキタ・ハイコーキ・パナソニック・ボッシュ・ヒルティなどの人気工具メーカーの電動工具を中心に、仕事に役立つ情報・豆知識・最新情報などの解説をさせていただきます。工具を利用する職人さん・DIYユーザー分け隔てなく読みやすい記事を発信していきます!

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