【2023年版】最強インパクトレンチ決定戦
- サルトくん
2021.06.25 2023.06.02
ボルトを締め付けるインパクトレンチには、およそ100N~1000Nまで幅広い出力の製品があります。
基本的に、大きなボルトを締め付けるためには、大きなトルクが必要。
重負荷の作業にあたる方やスピードを求める方は、できるだけパワフルな製品を選んでおけば間違いありません。
そこで今回は、数ある充電式トルクレンチの中から、最大トルクが最も高い製品を紹介します。
トップ5は驚くほどのハイパワー。
各メーカー最強スペックの製品が並びました!
また、記事の後半では特におすすめの3製品について、さまざまな角度から解説しています。
「最強のインパクトレンチってどれなの?」と疑問に思われた方は、ぜひお読みください!
また、アクトツールではインパクトレンチについて、ほかにも記事を公開しています。
ご興味ある方はコチラもご覧ください!
インパクトレンチのトルク最強はどの機種?
さっそく、現在販売されている中で高トルクのインパクトレンチを紹介します。
調査の結果、上位5機種は以下の製品でした!
順位 | メーカー 型番 |
最大トルク (N・m) |
最大回転数 (回転/分) |
最大締付 ボルト |
1 | マキタ TW001G |
1,350 | 2,300 | M36 |
2 | ハイコーキ WR36DA |
1,100 | 1,500 | M36 |
3 | トネ CIW61100 |
1,100 | 1,500 | M30 |
4 | IR W7150EUK22 |
1,057 | 1,900 | M24 |
5 | KTC JTAE681 |
1,000 | 1,650 | M30 |
1位:マキタ TW001G【最大トルク1,350N・m】
最強インパクトレンチ決定戦、1位はマキタ「TW001G」です。
2020年8月に発売されたTW001Gは、マキタの技術の粋を集めたハイエンドモデル。
従来機よりも大幅に性能が向上し、他を圧倒する1,350Nのトルクを実現しました。
TW001Gの詳しい特徴は、記事の後半で解説しています。
情報を知りたい方は要チェックしてください。
型番 | TW001G |
最大トルク | 1350N・m |
回転数 | 4:0~1,800回転/分 3:0~1,400回転/分 2:0~1,100回転/分 1:0~950回転/分 |
締付ボルト | 普通ボルト:M12~M36 高力ボルト:M10~M27 |
2位:ハイコーキ WR36DA【最大トルク1,100N・m】
最強インパクト決定戦、2位はハイコーキ「WR36DA」です。
2018年3月に発売された製品で、上記のマキタ「TW001G」が登場するまでは業界トップの出力を誇っていました。
1位の座を譲ったとはいえ、最大トルク1,100Nは依然として業界最強クラス。
AC機をしのぐパワーで、圧倒的な作業効率を保証します。
記事の後半では、このWR36DAを徹底解剖しています。
総合力でおすすめの製品なので、インパクトレンチで迷っている方はぜひご検討ください。
型番 | WR36DA |
最大トルク | 1,100N・m |
回転数 | 4:0~1,500回転/分 3:0~1,200回転/分 2:0~900回転/分 1:0~600回転/分 |
締付ボルト | 普通ボルト:M12~M30 高力ボルト:M10~M24 |
2位:トネ CIW61100【最大トルク1,100N・m】
2位に並んだのは、トネが2020年春に発売した「CIW61100」です。
上記のハイコーキ「WR36DA」の同等品で、仕様もほぼ変わりません。
唯一違うのは、ハイコーキ「WR36DA」には2.5Ahのバッテリーが付属するのに対し、トネの「CIW61100」は4.0Ahのバッテリーが付属する点です。
全長221mm、重量4.0kg(バッテリー含む)のコンパクト設計で、取り回しのよさはピカイチ。
これまでAC機を使っていた方も、コードレス機への移行を考えたくなるほどの性能です。
型番 | CIW61100 |
最大トルク | 1,100N・m |
回転数 | 4:0~1,500回転/分 3:0~1,200回転/分 2:0~900回転/分 1:0~600回転/分 |
締付ボルト | 普通ボルト:M12~M30 高力ボルト:M10~M24 |
4位:IR W7150EUK22JP【最大トルク1,057N・m】【廃番】
インパクトレンチ最強決定戦、4位はIR「W7150EUK22JP」です。
IR(インガソール・ランド)はアメリカに拠点を置く工具メーカーで、1859年に創業しました。
日本ではあまり馴染みのないメーカーですが、現在のグループ年間売上高は100億ドル。
エア工具から電動工具まで、幅広い製品を世界各国で販売しています。
末尾にJPと冠されていることから分かるように、W7150EUK22JPは日本向けのモデルです。
国内の規格にも適合しているため、安心して使うことができます。
現在は廃番になっており、後継版は「W7152K22JP」になります。
型番 | CIW61100 |
最大トルク | 1,057N・m |
回転数 | 0~1,900回転/分 |
締付ボルト | 普通ボルト:M14~M24 |
5位:KTC JTAE681【最大トルク1,000N・m】
定価:52,078円(税込)
※本体のみ
5位はKTC(京都機械工業)の「JTAE681」です。
最大トルク1,000N・mに対し、実用トルクは850N・mに制限されますが、それでも6位以下を突き放す数値です。
KTCといえば、ハンドツールや計測機器など、高い精度の製品を多く手がけるブランド。
インパクトレンチに純正のソケットを組み合わせれば、正確な作業が期待できます。
型番 | JTAE681 |
最大トルク | 1,000N・m(実用850N・m) |
回転数 | 0~1,650回転/分 |
インパクトレンチの最強機種を3つに厳選!
上記のランキング結果を踏まえつつ、総合的におすすめのインパクトレンチを3つに厳選しました。
「とにかく最強の一台が欲しい!」という方は、まず以下の製品を検討してみてください。
マキタ TW001G
2020年8月に発売された、マキタのインパクトレンチです。
長らくトップを走っていたハイコーキの牙城を崩し、トルク最強の座を射止めました。
開発の背景には、マキタが2019年に打ち出した新規格「40Vmax」の存在があります。
40Vに対応した高出力機として、新たにインパクトレンチが設計し直されたのです。
開発の結果として、「TW001G」は従来機(TW1001D)をはるかにしのぐ1,350N・mの高トルクを実現しました。
総合工具メーカー・マキタの技術の粋を集めた性能で、今後、インパクトレンチのスタンダードになることが予想されます。
とはいえ、TW001Gの魅力はなにも締め付けトルクだけはありません。
特筆すべき特徴として、以下の3点が挙げられます。
ポイント① 緩めトルクも最強クラスの2,050N・m
「TW001G」のパワフルな性能は、緩め作業においても発揮されます。
逆回転時のトルクは最大2,050N・mと、やはり業界最強クラス。
サビ付いたボルトやナットも外すときに役立つはずです。
高い出力を可能にしているのは、40Vmax(36V)の新型バッテリーと、搭載されているブラシレスモーターの性能によります。
実のところ、同クラスの電源式インパクトレンチ(マキタ「TW1000」)でも、「TW001G」ほどの出力はありません。
充電式工具のトルク性能は、もはや電源式工具を追い抜いています。
ポイント②バッテリー残量にかかわらず安定の締付け
充電式の工具は、つねにバッテリー残量を気にする必要があります。
しかしながら、「TW001G」はバッテリー切れ寸前まで安定した出力を発揮します。
残量を使い切った上でバッテリーの交換ができますし、バッテリーの寿命も延ばせます。
もちろん、電源式とは違って電圧降下の心配がないため、いつも安定した締め付けが可能です。
ポイント③3種類のモードで作業を効率化
「TW001G」には、次の通り3種類の運転モードが搭載されています。
- 正逆転オートストップモード
- スイッチ全速モード
- 打撃力4段切替
各モードは正転時・逆転時の挙動が異なっており、用途に応じて切り替えることが可能です。
たとえば、トルクを必要としない仮締めなら「正逆転オートストップモード」が有効ですし、素早く作業をこなしたいなら「スイッチ全速モード」が適しています。
パワーやスピードも細かく設定できるため、作業効率の大幅な向上が見込めるでしょう。
マキタ「TW001G」の仕様
型名 | TW001G |
最大トルク | 1,350N・m(緩めトルク2,050N・m) |
回転数 | 4:0~1,800回転/分 3:0~1,400回転/分 2:0~1,100回転/分 1:0~950回転/分 |
締付能力 | 普通ボルト:M12~M36 高力ボルト;M10~M27 |
振動3軸合成値 | 17.5m/s² |
電圧 | 40Vmax(36V) |
重量 | 3.8kg |
備考 | ・定回転制御 ・高付加連続作業に強い ・3つのモードを搭載 ・LEDライト搭載 ・防塵防滴(IP56) |
マキタ「TW001G」の口コミ
アースドリルで簡単に穴が掘れ 防獣杭の穴開けとして申し分のないものでした
本当にこの商品を紹介してもらってなかったら頭抱えるところでした(Bildyより)バッテリーも長持ちするので、仕事の効率が上がりました。(Amazonより)
ハイコーキ WR36DA
ハイコーキが2018年3月に発売したインパクトレンチです。
発売からしばらく経った現在でも、非常に高い人気を誇っています。
人気の理由は、ずばりユーザー目線に立った扱いやすさ。
現場で何が求められているのか、職人のニーズを汲み取った設計が魅力です。
もちろんマキタの「TW001G」も十分に考え抜かれた製品なのですが、少なくとも以下の2点においては、ハイコーキの方が上回っています。
ポイント①36V・18V互換のバッテリーを使用
「WR36DA」は、マキタと同じように36Vの規格を採用しています。
ハイコーキの36V規格がマキタと異なるのは、従来の製品と互換性を保っている点です。
「マルチボルト」と呼ばれる36Vの新型バッテリーは、従来の18V製品にも転用できます。
互換性があることを理由に、「WR36DA」を購入した方も少なくないはずです。
既存ユーザー層の取り込みという点では、マキタよりもハイコーキの方に軍配が上がります。
ポイント②軽量&コンパクト設計
もうひとつの長所は、取り回しのよさにあります。
パワフルな性能を誇る「WR36DA」ですが、本体は非常にコンパクト。
全長は221mmほどで、同じハイコーキの電源式モデルより小さく収まります。
また、重量も3.7kg(バッテリー込み)と、同クラスの電源式モデルよりも4.0kgほど軽い設計です。
マキタの競合製品「TW001G」と比較してみると、「WR36DA」の方が0.1kgほど軽い結果に。
わずか0.1kgとはいえ、現場で長時間使用することを考えると、その差は非常に大きいはずです。
ハイコーキ「WR36DA」の仕様
型名 | WR 36DA |
最大トルク | 1,100N・m |
回転数 | 4:0~1,500回転/分 3:0~1,200回転/分 2:0~900回転/分 1:0~600回転/分 |
締付能力 | 普通ボルト:M12~M30 高力ボルト;M10~M24 |
電圧 | 36V |
重量 | 3.7kg |
備考 | ・マルチボルト対応 ・フリクションリング機構 ・打撃力4段階切替 ・防塵防滴IP56 |
ハイコーキ「WR36DA」の口コミ
若干重量が重いですが、トルクがスゴ過ぎます。私は車の解体でボルトやナットを外しますが、錆びて固着してる物以外は難なく外れます。
某外国産有名メーカーの電動インパクト使ってましたが、全てこの製品に買い換えました。
この低コストでこの性能はあり得ないと思います。(Amazon)古い重機などの解体に使っているのですが錆びたナットなども取れます。
最初はエアー引っ張るのがめんどくさくて軽いものなどを外すのに使おうかなって思ったんですけど好奇心からどこまで行けるか試してたらこれは無理だろってものも外せてびっくりしました。(ビルディ)
マキタ TW1001D
最後におすすめするのは、マキタの「TW1001D」です。2015年に発売されたインパクトレンチで、いまも現行品としてカタログに掲載されています。
一見すると、最新機「TW001G」に見劣りするように思われるかもしれません。
しかし、「TW1001D」の最大トルクは800N・m。十分すぎるほどのパワーを備えています。
上位機が存在するにもかかわらず「TW1001D」をおすすめする理由としては、以下の2点が挙げられます。
ポイント①18Vバッテリー&高い機能性
「TW1001D」は18V規格のインパクトレンチです。
36Vのバッテリーは持っていなくても、18Vなら持っているという方は多いのではないでしょうか。
マキタの充電工具を一式そろえている方であれば、バッテリーの使い回しが利きます。
そうでなくても、製品に付属するバッテリーは6.0Ahの大容量。
十分な作業時間が確保できるでしょう。
ポイント②中古品の流通量が多い
もうひとつ「TW1001D」の見逃せない点として、中古品の流通量が多いことが挙げられます。
発売から5年以上が経過していることもあり、すでに多くのモデルが市場に出回っています。
すでに紹介した最新のハイエンド機を購入するよりも、はるかに費用を抑えられるでしょう。
ちなみに、「TW1001D」はアクトツールでの買取実績もあり、およそ5~6万円で販売されています(バッテリー付モデル)。
パワフルな製品をできるだけ安く買いたい方は、ぜひオンラインショップで在庫を確認してください。
「TW1001D」の仕様
型名 | TW1001D |
最大トルク | 800N・m |
回転数 | 3:0~1,800回転/分 2:0~1,00回転/分 1:0~900回転/分 |
締付能力 | 普通ボルト:M12~M30 高力ボルト;M10~M22 |
電圧 | 18V |
重量 | 3.7kg |
備考 | ・打撃力3段階切替 ・LEDライト搭載 ・残容量表示付き6.0Ahバッテリー |
「TW1001D」の口コミ
本体の重さに対してとても力強く作業がスムーズに進みます。現状、電池も長持ちして大変助かっています。(Bildyより)
この工具のおかげで、高所だろう狭所だろうがどこでもいつでも制約なく使えてしまいます。パワーも申し分ないので、とても現場で活躍しています。もっと早く出会いたかったです。(Amazonより)
まとめ
いかがでしたか? 今回は高トルクの最強インパクトレンチを紹介しました。
800~1000N・mクラスの製品なら、ハードな作業も楽々とこなせます。規定トルクさえ気をつければ、車のホイール交換や日曜大工にも使えるでしょう。
なお、一部の製品は
中古工具専門店「アクトツール」でも取り扱いがあります。
いずれもプロによる査定&メンテナンスを経た良品で、1ヶ月の保証期間つき。工具をお得に買って、長く使いたい方はおすすめです。
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