【工具解説】左官屋さんが使っている道具の名前とは?

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工具のプロ  サルトくん
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土や漆喰などを用いて、壁や床を塗って仕上げる仕事である左官屋
左官屋さんがコテを使って器用に壁を塗り上げる姿は、なんともかっこいいですよね!

左官はシンプルな仕事に見えて、塗り方の技術や土の色・硬さなどを熟知することによって初めてできる難しい仕事です。

最近ではDIYブームの影響で、自宅で左官に挑戦する方も増えてきています。
とはいえ、左官用に揃える道具にはいろいろな種類があり、なにから始めたらいいかわからないですよね

今回の記事では、そんな左官屋のお仕事についての解説と、必要な道具の一覧を紹介していきます。

左官屋のお仕事に興味のある方や、自宅でもDIYで左官に挑戦してみたいという方も、ぜひ参考にしてみてくださいね!

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左官屋のお仕事は?

左官屋とは、さまざまな種類の土や砂を用いて、壁や床を手作業で塗り上げる仕事です。
建築現場、もしくはテレビなどで左官屋の仕事ぶりを目にしたことのある方も多いのではないでしょうか?

すばやく美しく左官屋が壁を塗り上げる姿は、まさに職人技といえます!

土は種類によって色や硬さが違うので、左官屋になるには土に関する幅広い知識が必要になります。
例えばコンクリートを利用してカーポートの土間を作成したり、耐火性のある珪藻土や漆喰などを使って土蔵の壁を塗り上げたり。

さまざまな素材を、場所に応じて適宜使い分けることが大事です。

また塗り方も、簡単に作業しているように見えますが、うまくコテを扱うにはコツと経験が必要です。
コテを巧みに用いて表面を平らに仕上げるだけでなく、扇模様などデザイン性の優れた表現する場合も多くあり、センスの問われる仕事でもあります。

▼扇模様の例

左官という仕事は、奈良時代から存在しているといわれています。
1000年以上も続く日本の伝統的な仕事のひとつであり、海外からも日本の技術を学びに来る方が多く訪れています。

日本の伝統技術のひとつである左官ですが、日本の職人文化の縮小と、伝統的な家屋が減少しているという背景から、日本国内ではその伝統技術を継ぐ人の数は年々減ってきているというのが現実です。左官は後世にもぜひ引き継いでいってほしい、日本を代表する手仕事でもあります。

左官屋として一人前になるには10年程かかるともいわれていますが、それは日々の練習によって大きく変わっていきます。
経験を積めば積むほど土やコテの扱い方にも慣れてくるので、どんどん面白さがつかめてくる仕事です。

また、左官屋が塗り上げた壁や床には独特な魅力があります。
珪藻土や漆喰・砂利など、天然素材で作られる壁は日本の気候や風土にも適しており、化学物質が含まれず体にも優しいのが特徴です。

温かみのある質感は、見ても触っても楽しむことができます。
現代主流のフローリングにも木の模様が楽しめる・掃除が楽などの良さがあります。

しかし左官屋が塗り上げた昔ながらの壁からは、手作業ならではの温もりや伝統を感じることができます。

町場と町丁場

現在では、一戸建ての家を専門とする左官を町場といい、マンションやビルなどを専門とする左官を町丁場といいます。

町場は、一軒家の壁や外壁などを仕上げる、よく皆さんが想像する左官屋の仕事です。
部屋によって珪藻土や漆喰などを使い分けて使用し、暮らしやすい雰囲気や見た目の美しさを表現することが大事です。

一方町丁場は、マンションやビルなどの下地作りが主な仕事となっています。
町場と違って、外観からは左官の技術を確認しづらい仕事かもしれません。
しかし、町丁場の下地作りがきちんとなされていないと後から段差が生じたりとずれが出てくることがあります。
そのため、町丁場は建設現場の中心となる重大な仕事です。

左官屋の必要な道具一覧!

さて、ここからは左官屋に必要な道具をご紹介していきます。
左官屋の道具は、その見た目も使い方もシンプルでわかりやすいものが多いです。

ここで紹介するのはプロ用の道具ですが、中にはひしゃくやバケツなど、ご自宅でも簡単に置き換えられそうなものもあります
DIYで左官に挑戦する方も、ぜひ参考にしてみてください。

コテ

まずはもっとも左官を代表する道具である「コテ」です。
壁塗りには不可欠な道具で使用する素材(モルタル・漆喰・珪藻土など)や時期に応じて、コテの種類も変わります。

たとえば「中塗コテ」「仕上げコテ」や、コンクリート用・レンガ積み用など1,000種類以上のコテがあるとも言われます

その他代表的なコテは、下記のとおりです。

種類 用途
角コテ 仕上げや艶出しなど
ゴムコテ セメントの詰め込み作業など
ハイモルタルコテ モルタルやコンクリート専用

コテはさまざまな種類があるので、一概に「この商品が良い!」とは言えません。
土の塗る場所や描く模様に合わせて使い分けることが大切です。
ちなみにコテのなかには、下記のくし目ゴテのように始めからパターンが刻まれたものもあります。

▼くし目ゴテ
「くし目ゴテ」は、横向きの線が入った校倉(あぜくら)と呼ばれる模様がつくれます。
よく和風の住宅などに使われる伝統的なパターンです。
このようにコテを使い分けることによって、さまざまな表現やパターンが作り出せます。

コテ板

続いては、コテと一緒に使用するコテ板です。
コテ板に材料をのせて、利き手と反対の手でコテ版を持ちながら、利き手でコテを持って壁を塗る作業を進めます。

コテ板の裏側には支えやすいように取っ手がついています。

作業中は基本的にコテ板を持ちながらのことが多いので、滑りにくく軽量な商品がオススメです。
なお、コテ板は必ず汚れてしまう運命にあるので、表面が滑らかで洗いやすい商品を選ぶのもアリです。

ひしゃく

ひしゃくは、容器から材料をすくうための道具です。
目盛りがついている商品がオススメで、砂・セメントを計量するときにも役立ちます。
サビに強いステンレス製もあるので、用途によって使い分けるのもアリです。

ちなみに下記のようなコスパが良い「プラスチック製」もあります。

ステンレス製のひしゃくは1,000円を超えることも多いですが、ほとんどのプラスチック製は数百円で購入可能です。
ただ、耐久性はステンレス製に軍配が上がります。

トロ舟


トロ舟とは、セメントやコンクリートなどを練る際に使用する四角いプラスチックの容器です。
ペンキを使用する際に利用するものとよく似ていますね。
材料の量によっては重量が重くなることもあるので、ある程度大きさがあり丈夫なものを選びましょう。

材料を練る際には、練りクワと呼ばれる専用のクワを使うとより簡単に練り作業ができます。

▼練りクワ

バケツ


バケツも、左官作業には大事な道具のひとつです。
材料を入れるというより、水を入れて運んだり、道具を洗ったりする際に使用します。

DIY等で作業をする程度ならば、家にあるバケツでも問題はないと思います。

ただ、プロの場合は、建築現場でのハードな使用にも耐えられるような、頑丈な作りのものを選ぶと良いでしょう
内側には目盛りがついていると、いざ水の量を量りたいときにも便利です。

ローラー

ローラーも、複雑な模様を簡単に表現できる道具のひとつです。
ローラーにはさまざまな種類があり、凸凹の部分をスタンプのように転がすだけで簡単にパターンが作り出せます。
伝統的なパターンの模様も多くありますし、レンガ調や木目調なども簡単に表現することができます

壁の表面が乾燥する前に、素早く均一に模様をいれるのが大切です。
また、継ぎ目を目立たせないようにするにも職人技が必要です。

ディスクグラインダー

ディスクグラインダーは、コテを塗る前に壁を削って平にする際に使用します。
平な土台があってこそ、表面の壁を滑らかに仕上げることができます。

なおディスクグラインダーは、アクトツールでも販売しております!
美品も多くご用意しているので、詳しくは「アクトツールオンラインショップ」からチェックしてくださいね(^^)
マキタ製「9607」「M965」「PC9003」などをお求めやすい価格で販売しております。

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まとめ

いかがでしたか?

今回は、手作業で壁や床を仕上げる日本の伝統的な職業である左官屋について解説をさせていただきました。
左官屋が素早く壁を塗り上げる姿は、なんとも見ごたえがありますよね。

美しい模様が施されたその仕上がりからは、日本の古くからの伝統を感じることもできます。
ぜひこれからも後世に、また世界にも受け継いでいってほしい技術です。

左官は慣れればなれるほど面白く、腕も上達してくる作業なので、DIY好きの方は自宅で左官に挑戦するのもオススメです。

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