もう迷わない!サンダーとグラインダーの違いと用途別の選び方
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- サルトくん
2021.06.22 2025.10.25
電動工具にもさまざまな種類がありますが、特に混同されやすいものといえば「サンダー」と「グラインダー」です。
さらに似た用途を持つ電動工具として「ポリッシャー」もあり、初心者の方にとっては「違いがわかりにくい……」と感じることも少なくありません。
いずれの工具も表面を削ったり磨いたりする研磨作業に使われるため、それぞれの役割や特徴を整理して理解しておくことが大切です。
そこで本記事では、「サンダーとグラインダーの違い」を中心に、以下のポイントを解説します。
- サンダーとはどんな電動工具か?
- グラインダーとはどんな電動工具か?
- サンダーとグラインダーの違い
- よりきれいに仕上げたいときに役立つポリッシャー
- 購入先の選び方
まずは、サンダー・グラインダー・ポリッシャーの違いを具体的に見ていきましょう。
目次
やりたい作業で選ぶ!サンダー・グラインダーの違いと使い分け
サンダーとグラインダーは、どちらも研磨や研削に使う電動工具ですが、サンダーは木材や塗装面をなめらかに仕上げる作業に適しており、グラインダーは金属や石材の削り・切断に強いという違いがあります。
主な違いは下記のとおりです。
| 工具 | 対象物 | 使い方 | 得意な作業 |
|---|---|---|---|
| サンダー | 木材、塗装面、薄い金属板など | サンドペーパー(紙やすり)を取り付けたパッドを回転・振動させて使用 | ・木材表面をなめらかに研磨 ・塗装やサビ落とし |
| グラインダー | 金属、石材、コンクリートなど | 回転砥石を高速で回して使用 | ・金属のバリ取り ・厚い金属や石材の切断 ・溶接部分の研削 |
上記のとおり、
- サンダーはサンドペーパーで表面仕上げをする電動工具
- グラインダーは回転砥石で削りや切断もできる電動工具
と役割が分かれています。
両者を混同しやすいのは、現場によってはグラインダーを「サンダー」と呼ぶことがあるためです!
諸説ありますが、一般的には下記が語源と考えられています。
- サンダーは砂(sand)の付いたペーパーを使うことから
- グラインダーは「磨く」動作を指す sand(磨く)や grind(削る)に由来する説
そもそもサンダーとは?具体的な種類と用途に合わせた選び方
サンダーは、紙や布などのサンドペーパー(ヤスリ)を取り付けて、木材や金属の表面を研磨していく電動工具です。
サンドペーパーの種類や番手(粗さ)によって研磨の強さが異なるため、素材や作業内容に合わせて最適なヤスリを選ぶ必要があります。
サンダーは特に表面をなめらかに整える「仕上げ作業」に特化しています。
たとえば、木材の表面を整えて塗装のノリを良くしたいときや、塗装後の仕上げ研磨、金属表面のサビ落としなどに使用します。
研削力よりも仕上がりの美しさを重視する作業で力を発揮する電動工具です。
代表的なメーカーでいうと、
- マキタ
- ハイコーキ
- BOSCH
- RYOBI
などが信頼性も高く有名ですが、もちろんこれ以外のメーカーからも発売はされています。
広範囲を均一に研磨できる「オービタルサンダー」
オービタルサンダーは、四角いサンドペーパーを細かく振動させることで、木材や金属の表面を効率よく研磨できるサンダーです。
特に広い平面を均一に仕上げたいときや、塗装前後の下地処理・仕上げ作業に適しており、DIY初心者からプロまで幅広く利用されています!
マキタから発売されている「BO3710」は、そのなかでも最もポピュラーなタイプにあたるオービタルサンダーです。
対象物との接地面が長方形で広いため、安定したヤスリがけができ、平面をサンドペーパーで均一に研磨したい場合に適しています。
ムラなく効率的に仕上げるのが得意な「ランダムサンダー(オービットサンダー)」
RYOBIから発売されている「RSE-1250」は、丸形が特徴的な「ランダムオービットサンダー」と呼ばれるタイプのサンダーです!
主に仕上げの研磨などで使われることが多く、研磨力の高いオービタルサンダーに比べてヤスリムラが出にくい特徴があります。
狭い場所や細部を研磨するなら「ミニサンダー」
ミニサンダーはその名の通りコンパクトな設計が特徴で、家具の角や隙間、細かい凹凸部分の研磨に最適な電動工具です。
一般的なサンダーでは入り込めない狭い箇所にも使用できるため、仕上げの精度を高めたい場面で役立ちます。
パッド部分は三角形やアイロン型など尖った形状のものが多く、角を丁寧に整える作業に強みがあります。
木材の粗削りや面取りに適した「ベルトサンダー」
ベルトサンダーは、ループ状になったサンドペーパーを高速で回転させ、対象物を一気に削り取ることができるサンダーです。
サンダーの中でも特に研削力が強く、木材の表面を大きく削ったり、角を落として滑らかに整えたりといった作業に適しています。
広い面を効率的に処理する場合は太めのベルト、細かい部分や曲面には細いベルトと、用途に合わせて使い分けます。
グラインダーとはどんな工具?主な種類とそれぞれの得意な作業・使い方
グラインダーは、先端に取り付けた砥石を高回転させることで対象物を研磨・研削・切断をしていく電動工具です。
研磨から切断までと加工の幅も広く、さまざまな職種で使用されている利用頻度も高い工具のひとつです。
サンダーに比べて圧倒的にパワフルで、短時間で効率的に作業を進められるのが大きな魅力です!
その一方で、強力なパワーを持つ分、思わぬ事故につながる恐れもあるため、保護具の着用は必須です。
金属や石材の切断・研磨・研削に適した「ディスクグラインダー」
ディスクグラインダーは、グラインダーの中でもっともポピュラーなタイプで、先端に円形のディスク砥石を取り付けて使用します。
金属の切断やバリ取り、溶接跡の研削、さらには錆落としまで幅広い作業に対応できるため、建築現場からDIYまで幅広く活躍します。
狭い場所や角度を付けた作業が得意な「アングルグラインダー」
アングルグラインダーは、ディスク部分が一定の角度で取り付けられているグラインダーで、特に垂直面や狭い場所の研削・切断作業に適しています。
通常のディスクグラインダーでは扱いにくい位置でも、砥石に角度がついていることでスムーズに加工できます。
空研から発売されている「KAG-45」は、エアツールに多い「アングルグラインダー」です!
ディスク部分に角度が付いているタイプのため、垂直部の加工なども簡単に作業できるのが特徴で、通常のディスクグラインダー同様に研削・切断・面取り作業ができます。
奥まった場所や細部の研磨・研削には「ストレートグラインダー」
ストレートグラインダーは、主軸がまっすぐに伸びた構造を持つ小型のグラインダーで、先端に取り付けた円筒形の砥石を高速回転させて使用します。
ディスクグラインダーが円盤状の砥石を用いるのに対し、ストレートグラインダーは細長い砥石を使うため、狭い隙間や奥まった部分でも正確に研削できるのが特徴です。
コンパクトながらも金属や樹脂など幅広い素材に対応でき、バリ取りや溶接ビードの除去といった繊細な作業に最適です。
工具の研磨やバリ取りをするなら「卓上グラインダー」
卓上グラインダーは作業台に据え置いて使用するタイプのグラインダーで、安定感のある本体に取り付けられた砥石を回転させ、対象物を当てて研磨・研削を行います。
工具の刃先を研ぎ直したり、金属のバリを取り除いたりする際に使用します。
また、両側に砥石を備えた「両頭グラインダー」、ベルト状の研磨材を使う「ベルトグラインダー」、仕上げ研磨や磨きに適した「バフグラインダー」などがあります。
【参考】サンダー・グラインダーと「ポリッシャー」は何が違う?
ポリッシャーは、円形のブラシやパッドを回転させて使用する「磨き専用」の電動工具です。
サンダーやグラインダーのように素材を削る「研削」や表面を削り整える「研磨」とは異なり、ポリッシャーは主に表面を磨き上げて美観を整えることを目的としています!
代表的な用途は、床面の洗浄や古いワックスの剥離です。
ブラシ上部には洗浄液を入れられるタンクが備わっていることが多く、稼働中に自動で散布されるため、わざわざ洗浄液を床にまいてから作業する手間がかかりません。
また、オフィスや商業施設の床清掃、工場や倉庫の床メンテナンスなど広い面積を効率よく磨き上げたいときに活躍します。
あくまで「清掃用」の工具であり、床に新たにワックスを塗布するための機械ではない点には注意が必要です。
まとめ
研磨系の工具には大きく分けて「サンダー」「グラインダー」「ポリッシャー」の3種類があります。
- サンダー……サンドペーパーを使って表面をなめらかに仕上げる工具。木材の研磨や塗装前の下地処理、サビ落としに最適で、DIY初心者からプロまで幅広く使われています。
- グラインダー……回転する砥石を用いて研削や切断まで行えるパワフルな工具。金属加工や石材のカット、溶接後の仕上げ作業などに向いており、よりハードな作業をする方におすすめです。
- ポリッシャー……素材を削るのではなく「磨き」を目的とした工具。床の清掃やワックス剥離、表面を美しく整える用途で使われ、清掃業や施設管理などで活躍します。
それぞれ用途が異なるため、「仕上げ重視ならサンダー」「パワー重視で切断もしたいならグラインダー」「磨き上げや清掃ならポリッシャー」と目的に応じて選ぶことが大切です!
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